都が保護者の体罰禁じる条例案 子ども虐待防止で初規定(共同通信2019年2月13日)

 東京都は13日、保護者による体罰や暴言の禁止、児童相談所間で的確な引き継ぎを実施することなどを盛り込んだ子どもへの虐待防止条例案を公表した。都によると、保護者の体罰を禁止する規定は都道府県で初めて。20日開会の都議会定例会に提案する。

 昨年3月、両親から虐待を受けた目黒区の船戸結愛ちゃん=当時(5)=が死亡した事件を受け、都は条例策定を決定。同年11月、都の専門家会議が、転居の際に香川県の児相との引き継ぎが不十分で、安全確認が遅れたなどとする報告書をまとめた。

 児童虐待防止に関する条例は埼玉や愛媛など9府県で施行されている。

本記事では,東京都における児童虐待防止の取組を紹介。

同都では,2018年12月3日付の本備忘録で記録した,2018年「子供への虐待の防止等に関する条例(仮称)骨子案」への「意見募集結果」*1を公表。「65名」から「248件」*2が提出されており,今後は,「平成31年第一回都議会定例会」へ「条例案」が「提出」される「予定」*3。「暴力」*4に対する対処状況は,要観察。

東京・多摩で自動運転実験 兵庫・三木も、高齢者の生活支援 (共同通信2019年2月8日)

 国土交通省は12日、東京都多摩市と兵庫県三木市ニュータウンで、自動運転の実証実験を月内に行うと発表した。高齢者の生活支援につなげるため、坂道の負担を軽減する効果や公道での安全性、採算面を検証し、本格導入に役立てる狙い。

 多摩市の多摩ニュータウンでは18~24日、1.4キロの周回ルートを走行し、自宅からバス停などの短距離移動を支援する。三木市の「緑が丘ネオポリス」では総延長2.6キロのコース沿線住民を対象に、自宅や商業施設、公民館などへ送迎する。日程は16~22日。

 実験車両には運転手が乗り、緊急時などは手動運転に切り替える。

本記事では,多摩市と三木市における自動運転の取組を紹介。

両市において,「国土交通省」と「内閣府」により「昭和40~50 年代に大量に供給された郊外住宅団地」の「公共交通ネットワークへの自動運転サービスの社会実装に向け」た「実証実験」*1を実施。

多摩市では,2019年「2月18日」から同月「24 日」に「端末交通(自宅~バス停 等)としての短距離移動」を実験,,三木市では同年「2月16日」から同月「22 日」に「地区内の複数の拠点や住 宅をつなぐ移動」*2を実験する予定。「実験都市」*3両郊外住宅団地。新たな実験の結果は,要観察。

 

成熟した観光都市目指す 鎌倉市のマナー向上条例案 (東京新聞2019年2月10日)

 鎌倉市が制定を目指す「公共の場所におけるマナーの向上に関する条例」は、観光地としてマナーアップを呼び掛けようというものだ。条例案で市は「『住んでよかった、訪れてよかった』と思われる成熟した観光都市となるため」と基本理念を掲げ、迷惑行為を行わないように努めることを観光客や市民に求めている。 (北爪三記)

 条例案のきっかけは、山中を走るトレイルランだった。市内のハイキングコースで愛好者が増え、ハイカーが接触事故の危険にさらされているとして二〇一四年三月、ハイキングコースでの走行禁止など規制を求める陳情が市議会で賛成多数で採択された。

 市は、ハイキングとトレイルランそれぞれの愛好団体などと協議し、規制の条例化を検討したが、広範囲で監視するのは難しく、実効性を担保できないと判断。一方、市には観光にまつわる苦情も寄せられていることから、市内全域でマナーを守るよう呼び掛けることにした。

 例えば、江ノ島電鉄鎌倉高校前駅そばの踏切は、二〇一五年ごろから台湾や中国、韓国からの旅行客が目立つように。通行の妨げになるとして対策を求める住民の声を受け、市は一七年四月から土日、祝日を中心に、注意を促す交通誘導員を配置している。春節旧正月)に伴う大型連休中の今月七日も中国人観光客らがひっきりなしに訪れ、中には車道に出て撮影し、車にクラクションを鳴らされる人もいた。

 条例案で迷惑行為として挙げるのは、狭い場所や混雑した場所での食べ歩きのほか、許可なく「車道で立ち止まるなど車両通行の妨げになるような方法で撮影すること」や、「山道などの狭い場所、混雑した場所で、走りながら歩行者などを追い越したり、すれ違ったりすることや競技会などを開くこと」など。

 市は、十三日に開会する定例市議会に条例案を提出する。

本記事では,鎌倉市における公共の場所におけるマナー向上の取組を紹介。

同市では,2019年2月定例会に「鎌倉市公共の場所におけるマナーの向上に関する条例」*1の提出を予定。同条例は,同市の「公共の場所におけるマナーの向上」に関する「基本的理念及び必要な事項を定め」,「市,市民,事業者及び滞在者等の責務を明らかにすることにより」「市内」の「良好な環境の保全及び快適な生活環境を保持」*2(第1条)することが目的とされている。

同条例では「迷惑行為」を定めており,具体的には「土地所有者,管理者その他のの許可の権限を有する者の許可無く行う」「行為」として,「車道において,立ち止まる等車両の通行の妨げになるような方法で撮影を行うこと」,「線路の周辺等危険な場所で撮影を行うこと」,「山道等通行の用に供された場所から,その場所の外へ立ち入ること」,「むやみに竹木を伐採し,若しくは植物を採取し,又はこれらを傷つけること」,「広場又は山道等において,草木その他の燃焼のおそれのある物の付近で火気を使用すること」,「誤った情報を表示し,又は他者の通行に支障を及ぼすような看板を設置すること」,「山道等の狭あいな場所又は混雑した場所で,走りながら歩行者等を追い越し,若しくはすれ違いを行うこと,又は競技会等を開催すること」,そして,「山道等の狭あいな場所又は混雑した場所へ,自転車又はバイク等の車両により歩行者に危害を及ぼすような乗り入れを行うこと」と「狭あいな場所又は混雑した場所で,歩行しながら飲食を行う等他者の衣類を汚損するおそれのある行為をすること」*3とされている。

同条例制定後の迷惑行為から「一定の方向に導く」*4ための取組は,要観察。

*1:鎌倉市HP(市政情報議会:鎌倉市議会 Kamakura City Assembly平成31年2月定例会のお知らせ鎌倉市議会議案集(市長提出議案)平成31年鎌倉市議会2月定例会議案集)「平成31年鎌倉市議会2月定例会議案集(その2)」48頁

*2:前掲注1・鎌倉市平成31年鎌倉市議会2月定例会議案集(その2))49頁

*3:前掲注1・鎌倉市平成31年鎌倉市議会2月定例会議案集(その2))50頁

*4:宇野重規「コモンズ概念は使えるか 起源から現代的用法」待鳥聡史・宇野重規編著『社会のなかのコモンズ 公共性を超えて』(白水社,2019年)40頁

社会のなかのコモンズ:公共性を超えて

社会のなかのコモンズ:公共性を超えて