金井利之先生より,ご恵与賜りました.ありがとうございました.
本書では,「民主主義体制のなかの非民主主義的な主体」(4頁)の活動のうち「自治基本条例・総合計画・行政改革・行政評価」について「住民とどのような関係が成立をしているかを探る」(10頁)という,主に「民主的統制」(315頁)の観点から,「自治行政学の研究者による実践の自己観察記録」(317頁)を踏まえつつ,考察されております.
2010年7月3日付の本備忘録にて購入の紹介を頂きました同書.下名が,いわゆる「自治業界」に足を踏み入れさせて頂いた頃に,大森彌先生の『自治行政学入門』(良書普及会,1987年)を拝読し,それ以降,やや妄信的ではありますが,「行政学を「国の行政」学と「自治体の行政」学に分け,それぞれに固有の問題領域を理論化するという試み」,「「国の行政」と「自治体の行政」を一本で,あるいは「総体としての行政」という枠の内で捉える従来の発想からの脱却をめざすこと」*1が可能ではないかと存じつつも,唯々観念に止まっておりました下名にとりましては,本書の概念化,記述法,論述の具現化において,万事学ぶところばかりであり,今後とも日々参照をさせて頂ければと存じております.
心より御礼を申し上げます.誠にありがとうございました.

*1:大森彌『自治行政学入門』(良書普及会,1987年)2頁

自治体行政学入門 (大森弥自治体行政学シリーズ)

自治体行政学入門 (大森弥自治体行政学シリーズ)