地方自治論入門

地方自治論入門

この度,編著者を務めさせていただき,地方自治論のテキストを刊行させていただきました.企画から執筆,そして,公刊まで大変お世話になりました,同じく編著者の柴田直子さん,著者の出雲明子さん,砂原庸介さん,武岡明子さん,そして,ミネルヴァ書房の編集部のみなさま,大変ありがとうございました.
はじめて地方自治を学ぶ方,自治体の活動に関心を持ちはじめた方に手に取っていただけるようなテキストをつくろう,という企画から開始し,このテキストを編ませていただきました.「住民と住民組織」「選挙と代表」「参加と統制」,「議会と執行機関」「市区町村と都道府県」「自治体と国」,「地方財政と予算管理」「地方公務員制度と人事管理」「組織・権限と機構管理」,「政策体系と政策過程」「政策設計と政策実施・評価」「政策法務と条例」という,地方自治を学び,そして,実際にかかわりを持つときには必要と考えられそうな12の主要テーマから構成しています.
テキストの特徴は,各テーマに基本的な考え方の説明に力点をおいたこと,そして,テキスト構成と各章でも住民の観点から地方自治論を説明を進めてみようと思った点です.構成自体も,国が定める自治制度からの解説からはじめるのではなく,第1部,第2部ではまずは住民からはじめ,代表,参加,長と議会,市区町村と都道府県,そして,自治体と国と,住民を中心に同心円が拡大するように解説を進めています.表紙も素敵なテキストです(よくみると,マニアックなデザインとなっていますが).
本備忘録は2008年1月から開始しました.下名の担当講義で下記テキストを用いています.また,上記テキストを編む際のモデルの一冊は,下記テキストであることは間違いありません.テキストの編み方,テーマの論じ方を常に学ばせて頂き,講義のみならず下名自身にとっての地方自治のテキストでもあります.重ねてお礼を申し上げます.
ただ,自治体行政は,地域で継続しつづける事業体(going concern)でもあります.そのため,テキストが公刊された時点以降の情報,特に自治体の今を,講義で伝えるためには新聞報道や行政公開情報を随時収集する必要がでてきます.そこで,本備忘録で,講義でお話しする自治体行政の具体的な活動や事象の収集することを目的に,毎朝目に留まった各新聞の報道と報道された各自治体が公表されている行政資料を,個人的な整理用として,淡々と記録してきました.
本備忘録は,今後,二つのテキストのあくまで私的な脚注群として,怒りも興奮もなく,淡々と記録していきたいと存じております.
ホーンブック 地方自治

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