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お気に入り施設に名前付けて　提案型ネーミングライツ導入／神奈川県（神奈川新聞2014年1月1日）

お気に入りの施設にお好きな名前を−。県は企業側が愛称を付けたい施設を選択できる提案型ネーミングライツ（命名権）を導入し、スポンサーを募集している。イベントや講座などにも対象を広げ、命名権料や契約期間も独自に設定できる仕組み。制度の自由度を高め、新たな財源確保策につなげたい考えだ。
　県の命名権事業は２００９年度に開始。これまで公園内の施設や野球場、宿泊施設などで導入し、年間８００万円前後の収入を得ている。また県の広報紙やホームページに企業から広告を募り年間約５千万円の収入があるが、契約件数や金額は横ばいの状況が続いている。そこで、これまで原則県が決めていた命名権の対象施設や広告媒体を見直し、民間企業が協力しやすいよう提案制度を導入した。自由に選べる施設はスポーツ・文化施設、漁港、林道、橋など、広告は封筒や印刷物などを想定している。
　同様の取り組みは、都道府県では山形や長野など４県で行われており、ホールや歩道橋へのスポンサー契約が成立した。県財産経営課は「民間の自由な発想で一件でも多く提案していただきたい」と呼び掛けている。応募は２月２８日締め切り。問い合わせは、同課電話０４５（２１０）２５２１。

本記事では，神奈川県における命名権の取組を紹介．同取組の概要は，同県HPを参照*1．
同県では「ネーミングライツパートナー制」と呼ぶ，命名権の取組では「提案募集型」と「施設特定型」の2種類を採用する．本記事では，前者の「提案募集型」を紹介．
同型の募集要項を確認すると，まず対象となる施設は，「既にネーミングライツパートナー制度を導入している施設等」「現在ネーミングライツパートナーの募集をしている施設等」「所属（○○課，○○事務所）等の組織等に係るもの」「県以外の団体と、共同して実施する事業等（例：市町村と実行委員会を設け実施するイベント等）」「庁舎系施設，学校，警察施設，その他ネーミングライツパートナー制度の導入が適当でない施設等」を除く，「スポーツ施設，文化施設，集会施設，道路，公園などの施設に加えて」「イベントや講座などのソフト的な事業」*2が対象となる．また，同型では「契約期間」*3も提案者が設定する．
提案者の選考は「それぞれのケースごとに問わねばならない」*4ものの，選考手続は，次の通り．まず「選定委員会」が設置される．「外部委員（弁護士、施設利用団体の代表者など）と施設所管部局職員等により構成」される選考委員会では「優先交渉者を選定する」*5．
次いで「優先交渉者」が選定される．選定は「申込書及び添付書類に基づき，応募者，名称，応募金額，社会貢献の実績等を，総合的に審査し，優先交渉者を選定」*6する．提案者との対面による審査は実施されない模様．「審査基準」は3項目．一つめは，「命名権料」を「50点」，二つめは，「提案された愛称」が「30点」，三つめには「団体等又は個人の財務状況・法令順守・社会貢献等」を「20点」*7でそれぞれ審査する．なお，「応募者が1者のみの場合」でも「県のネーミングライツパートナーとしてふさわしいかどうか」*8を選考する．
最後に「選定結果の通知・ネーミングライツパートナーの公表」となる．選考結果が「応募者に文書で通知」*9後，「優先交渉者との調整を経てネーミングライツパートナーを決定」，そして，「ネーミングライツパートナー名，施設の新名称（愛称），命名権料等」*10を公表する．なお，「指定管理者制度を導入している施設」の場合には，「新名称（愛称）決定後」に「ネーミングライツ導入に関し必要な事項」を「ネーミングライツパートナー，指定管理者及び県との間で協議」*11することになる．
施設等毎での募集状況は，要確認．