滋賀県内で人口当たりの自転車盗の件数が最多の草津市は30日、昨年1年間で発生が多かった施設ワースト10を公表した。最も多かったのは大型商業施設のエイスクエア(西渋川1丁目)で83件だった。昨年から防犯対策を始めた施設では抑止効果が見られ、市内の発生件数は前年に比べ78件減少したという。
 昨年の同市内の自転車盗は723件。エイスクエアに次いで件数が多かったのはイオンモール草津(新浜町)で70件、西友南草津店(野路1丁目)26件、遊戯施設のアクト南草津(野路3丁目)25件の順だった。
 一昨年に54件の自転車盗が発生した立命館大(野路東1丁目)は、4月から無施錠の自転車に強制的にロックをかける取り組みを始め、昨年は前年比35件減の19件と大幅に減らした。エイスクエアやイオンモール草津でも昨年11月以降、専属の警備員を配置し、市の補助を受けて防犯カメラを設置する対策を始め、発生を減らしているという。市危機管理課は「今年も対策を続ければ、発生を大幅に抑えることができる」と見込んでいる。
 昨年、県の自転車盗の件数は前年比31件減の3562件で、犯罪認知件数1万5448件の23%を占める。草津市の1万人当たりの自転車盗の発生件数は57・4件で、前年の66・1件から低下したが、なお県平均25・1件の倍以上となっている。ワースト10は市のホームページで公表している。

本記事では,草津市における「自転車盗多発場所ワーストランキングの公表」の取組を紹介.同取組は,同市HPを参照*1
「市内の犯罪認知件数の中」で「3割以上を占め」「最も多い」ものが「自転車の盗難」の現状のもと,同「犯罪を放置する」ことにより「規範意識の低下や放置自転車の増加を招き」「より悪質な犯罪につながる恐れ」とともに,実際の「盗難自転車」は「約7割がカギをかけずに被害にあっている」結果からも「施錠意識の向上」*2を目的に,同市と「草津警察署」との間で結ぶ「犯罪情報の共有と相互連携に関する合意」*3によるデータをもとに開始する同取組.ランキング化といういわば「外部の眼」*4により,結果的に各地域での自転車盗多発場所であることの自覚が広まり,施錠習慣が醸成も期待されそうか.今後のランキングの変動も要確認.

*1:草津市HP(くらし防災・安心防犯)「平成25年草津市自転車盗多発場所ワーストランキングの公表

*2:前掲注1・草津市(平成25年草津市自転車盗多発場所ワーストランキングの公表)

*3:草津市HP(市政情報ようこそ市長室へ市長のブログ「わたる日記」2012年9月)「草津市犯罪情報の共有と相互連携に関する合意書調印式

*4:北村喜宣『環境法第2版』(弘文堂,2013年)187頁

環境法 第2版

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