神戸市は10日、来春入庁の市職員採用試験の実施結果を発表した。多様な人材確保を目指し、今回から筆記試験のない「特別枠」を新設。事務職(一般行政職)では539人が受験し、当初予定の2倍に当たる40人を合格とした。競争率は13・5倍だった。
 市によると、従来の合格者は法学部や経済学部出身が6割を占めていたが、特別枠では社会学部や文学部、外国語学部、理系学部などが7割に上った。狙い通り幅広い人材がそろったため、合格者を増やしたという。これまで通りの「一般枠」は1284人が受験し、157人が合格。競争率は8・2倍だった。特別、一般を合わせた合格者は197人で、昨年度よりも30人減った。一方、土木や建築など技術職では、特別枠で13人、一般枠で81人が受かった。(田中陽一)

本記事では,神戸市における職員採用の取組結果を紹介.
2014年3月20日付の本備忘録で記録した同市による職員採用の取組.「教養試験と専門試験を廃止」し「「エントリーシート」及び「小論文のみ」」*1とした一般職では「約20名」の「採用予定」のところ,795名のからの申込があり539名が受験.1次では241名,2次では116名が合格」*2し,最終的には40名が「合格」*3.「教養試験を廃止」し「「専門試験」のみ」*4となる.土木職は若干名の採用予定のなか16名が申込し9名が受験,最終的には3名が合格,建築職も予定は若干名の採用のなか23名が申込み21名が受験,8名が合格,電気も若干名の採用予定に7名が申込,2名が受験,1名合格,機械もまた若干名のなか10名が申込,6名が受験し*5,1名が「最終合格」*6となる.
「試験を廃止」することにより,一見.ゆとりがありそうではあるものの,応募に対する合格率からも,決して,ゆとりはない同採用の取組,本記事では,合格者の出身校を紹介.「従来の合格者」は「法学部や経済学部出身が6割」のなか,「特別枠」は「社会学部や文学部,外国語学部,理系学部などが7割に上」り「狙い通り幅広い人材がそろった」という.「組織人」*7としての育成もまた,出身校の特性を踏まえた「幅の広い人材」の育成を進めるか,はたまた「脱衣場だけは異なるが湯場は混浴となっている温泉」*8に入るような育成を採用されるのか,今後の人事管理の取組は,要観察.

*1:神戸市HP(市政情報職員採用神戸市職員 )「職員採用試験制度変更のお知らせ

*2:神戸市HP(市政情報職員採用神戸市職員 )「平成26年度職員(大学卒、高専・短大卒)採用試験実施状況

*3:神戸市HP(市政情報職員採用神戸市職員平成26年度 神戸市職員(大学卒,高専・短大卒)採用試験 合格発表)「平成26年度 神戸市職員(大学卒)採用試験 最終合格者

*4:前掲注1・神戸市(職員採用試験制度変更のお知らせ)

*5:前掲注2・神戸市(平成26年度職員(大学卒、高専・短大卒)採用試験実施状況)

*6:前掲注3・神戸市(平成26年度 神戸市職員(大学卒)採用試験 最終合格者]」

*7:桑田耕太郎・田尾雅夫『組織論 補訂版』(有斐閣,2010年)208頁

組織論 補訂版 (有斐閣アルマ)

組織論 補訂版 (有斐閣アルマ)

*8:北村亘『政令指定都市 - 100万都市から都構想へ』(中央公論新社,2013年)134頁