滋賀県庁や県立学校など県の機関で使われる紙の量が増え続けている。環境負荷の低減を目指す県は2015年度の紙の購入量を09年度以下にする目標を掲げているが、12年度は09年度比で16%も増えた。裏面が未使用の紙の再利用を求めるなど使用量の削減作戦に取り組むが、有効な手だてがないのが現状だ。
 県によると、コピーやプリンターでの印刷などに使う普通紙の購入量は09年度の9387万枚から、10年度9921万枚、11年度1億403万枚、12年度1億888万枚と年々増加。集計中の13年度分も前年度を上回るのは確実という。県が配備するコピー機の使用回数をみると、09年度の6636万回から12年度は5590万回へと1千万回以上減った。一方、パソコンに接続するプリンターの印刷枚数は09年度の2014万枚から12年度は2237万枚と200万枚以上増えた。部門別では、最も多い県庁と県出先機関の購入量は09年度から12年度の4年間で8・8%(457万枚)の増だったが、県立学校は23・7%(844万枚)も増えている。
 背景には、パソコン上のデータを紙に印刷して確認したいという職員のニーズが高いほか、学力向上や保護者への連絡を密にするためにテストや家庭への通知など学校での配布物が増えていることがあるとみられる。県は「環境にやさしい県庁率先行動計画(グリーンオフィス滋賀)」で、紙の購入量を09年度の9387万枚以下にするとしているが、現在の購入量の1割超に相当する1500万枚以上を減らす必要がある。県は会議での紙使用量を減らすためタブレット端末導入を検討しているが「職員の意識改革も促したい」(温暖化対策課)としている。

本記事では,滋賀県における紙の使用量を紹介.
同県では,本記事でも紹介されている『環境にやさしい県庁率先行動計画(グリ−ン・オフィス滋賀)』において,2015年度の「PPC用紙購入量」の「削減目標」を,2009年度の「93,870」*1千枚以下とすることを設定.2012年度は「108,889」枚と,2009年度比では「16.0 %」*2増と「年々増加して」*3増おり,本記事では,2013年度分も同傾向が窺えることを紹介.
「情報の蓄積」*4としては避けられない文書化.目標年度までの推移は,要経過観察.