西宮市は10日に受け付けを始める来年度の事務職員(大卒程度)の採用試験から、受験者全員への面接を実施する。コミュニケーション能力などを重視した人材確保を目指すためで、筆記試験も従来の教養・専門試験と、民間企業の採用にも用いられるSPI(能力検査)との選択制にする。
 試験は3次までで、これまでは1次の筆記試験で受験者を絞り込んでいた。来年度は「全ての受験者に会って判断したい」と、4日間かけて全員を面接することにした。また、民間企業などを志望していた人にも受験してもらおうと、SPIも取り入れた。
 市の職員採用では2013、14年度は1000人以上が申し込んだが、景気回復により民間企業の採用が増えたことなどから、15年度は870人にとどまった。来年度は試験方法の変更により、1500人の受験を見込む。応募資格は来年4月1日現在29歳未満で大卒程度の学力が必要。市のホームページで10〜28日、受け付ける。問い合わせは市人事課(0798・35・3535)。【田辺佑介】

本記事では,西宮市における職員採用の取組を紹介.
同市では,第1次試験として,まずは「個人面接」を「受験者全員」*1を対象に実施.くわえて,「SPI」と「教養・専門試験」のいずれかを選択する「筆記試験」*2が行われる.1次試験の結果は,「個人面接の点数」と筆記試験の「点数の合計で採点」し,筆記試験では「各受験者の上位からそれぞれ同割合を1次試験合格者」*3とする.ただし,「面接または筆記試験のどちらか一方」が「最低基準点を下回った場合は不合格」*4となる.また,同取組では,1次試験の合格者数を概ね明記しており,「最大で,最終合格者のおよそ7~8倍の人数」が「合格者」*5になる,という.2次試験では「集団面接」となり,こちらは「最大で最終合格者のおよそ3~4倍の人数が「合格者」*6となる.また「2次試験以降」は「筆記試験の受験方式に関係なく」「2次試験または3次試験の結果」*7される.3次試験は「適性検査」「小論文」「個人面接等」*8となる.
「受験者負担軽減型」の「採用試験」*9方式と整理ができそうな同取組.全応募者に面接を実施することに伴う,面接者の基準の平準化等の面接者訓練の負担は,要確認.

*1:西宮市HP(人事行政・職員採用(市政情報):現在募集中(正規職員の募集):平成28年度採用職員募集(事務A))「平成28年度(2016年度)採用 西宮市職員募集要項 事務A」4頁

*2:前掲注1・西宮市(平成28年度(2016年度)採用 西宮市職員募集要項 事務A)4頁

*3:前掲注1・西宮市(平成28年度(2016年度)採用 西宮市職員募集要項 事務A)4頁

*4:前掲注1・西宮市(平成28年度(2016年度)採用 西宮市職員募集要項 事務A)4頁

*5:前掲注1・西宮市(平成28年度(2016年度)採用 西宮市職員募集要項 事務A)4頁

*6:前掲注1・西宮市(平成28年度(2016年度)採用 西宮市職員募集要項 事務A)4頁

*7:前掲注1・西宮市(平成28年度(2016年度)採用 西宮市職員募集要項 事務A)4頁

*8:前掲注1・西宮市(平成28年度(2016年度)採用 西宮市職員募集要項 事務A)4頁

*9:大谷基道「自治体人事の転換点? 公務員受難の時代の人事行政」『地方財務』No.727,2015年1月号,22頁

地方財務 2015年 01月号 [雑誌]

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