東京都中野区は21日、都道府県や政令市、中核市以外の自治体では初めて、児童相談所(児相)を開設すると発表した。5月に改正児童福祉法が成立。来年4月以降に東京23区も児相を設置できるようになるのを受け、2020年度の開業を目指す。区独自の相談所で子供の虐待問題などにきめ細かく対応する。
 中野区の児童相談所東京メトロ中野坂上駅(東京・中野)から徒歩約5分の中学校校舎内に設ける。既存の「子ども家庭支援センター」と一体化して「総合子どもセンター(仮称)」として運営する方針だ。虐待の疑いがある子供らを預かる「一時保護所」は、他の区と共同運営する方向で検討する。
 同区は今後、児童福祉司など専門知識を持つ人材の育成などについて、東京都と協議する考えだ。都内には都が運営する児相が11カ所ある。

本記事では,中野区における児童相談所の開設方針を紹介.
2016年5月30日付の本備忘録で記録した児童福祉法の改正により,「児童相談所」を「設置する市」に「含」まれた特別区.本記事では,中野区で設置を紹介.同備忘録でも記録した通り,特別区長会会長による「コメント」の通り「準備が整った区から,順次,児童相談所の設置」*1が進められていく模様.新設される施設では「教育相談」を担う「教育センター」,「子ども家庭支援センターとを一体化した機能を導入」するとともに,「児童相談所機能も備えた」「(仮称)総合子どもセンターとして」「切れ目のない効果的な相談・支援機能等を一元的に提供できる施設」*2を予定している.同一施設への「同居」*3による相互の連携状況は,開設後,要観察.

*1:特別区長会HP(その他の活動)「児童福祉法等の一部を改正する法律の成立について

*2:中野区HP(報道資料2016年報道資料2016年6月21日 区長定例記者会見を行いました)「記者会見資料2016年6月21日」13頁

*3:石川正興編著『子どもを犯罪から守るための多機関連携の現状と課題』(成文堂,2013年),203頁