衆院選参院選で「一票の不平等」が問題視される中、県内でも、県議選の格差是正に向けた議員定数や選挙区の見直し協議が今秋、本格化する。先の県議会六月定例会では、六会派が見直し案を提出したが、最大会派自民の案のみ格差が二倍を超え、他会派から批判を受けている。 (村上一樹)
 自民は六月、定数を九五から九四に、選挙区を四十六から四十二に削減する案を提案した。五月の同党県議の議員総会で示した当初案を、地域の歴史や経済圏を踏まえ修正。定数、選挙区数は変わらないが、合区する地域を見直した。
 最終案は、香取市選挙区(定数二)に、香取郡選挙区(同一)の一部である神崎、多古両町を加え、定数二とする。山武郡選挙区(同一)の九十九里、芝山、横芝光の三町は、山武市選挙区(同一)と合区し、定数二とした。
 一方、当初案で合区するとしていた、いすみ市選挙区(同一)と勝浦市夷隅郡選挙区(同一)は、合区せずに現状を維持する。これにより、最大格差は当初案の最大二・三九倍から、二・四四倍に広がった。
 自民以外の会派の案では、すべて格差が二倍を下回っている。他会派議員からは「二倍を超えないのが県民の立場に立った格差是正で、もっと努力をするべきだ」などの声が上がった。
 自民の議員は、最大格差が二・五一倍だった前回の二〇一五年県議選に触れ「東京高裁が合憲と判断しており、それよりも引き下げている」と反論した。
 市町村合併に伴う「飛び地選挙区」(三つ)や、人口の多い選挙区の定数が、人口の少ない選挙区の定数よりも少ない「逆転選挙区」(八通り)は、全会派の案で原則解消されている。

本記事では,千葉県における県議会議員の選挙区の取組を紹介.
2014年2月21日に設置された「千葉県議会議員定数等検討委員会」では,「各会派の見直し案を検討し」たものの,「定数案」「選挙区案」ともに「幅に開きがあり」「かつ区割り」「も相違がある」「各会派の考え方が異なって」いたたため「検討委員会」の「意見の一致を見るに至らなかった」*1結果が報告.2015年4月12日に実施された同「県議会議員一般選挙」*2では「議員定数」が「95名」,「46」の「選挙区」*3で実施されている.本記事では,2019年に予定されている同県議会議員選挙における定数の見直しに関する各派からの見直し案の概要を紹介.「選挙区割りによる一票の較差の是正」*4に向けた今後の検討状況は,要観察.