区部で人口が最多の世田谷区は、十四日現在で九十万二人となり、初めて九十万人を突破した。区は二十代を中心に転入者が多く、子育て世代も増えている。このまま推移すれば、十年後の二〇二七年に百万人を超え、四二年には百八万人になると推計している。
 区によると、一九三二年の区発足時の人口は約十七万三千人。五四年に五十万人を超え、その後は横ばいが続くが、九六年から再び増加に転じた。ここ数年は転入超過が目立ち、昨年は前年より九千二百四十六人増えた。
 区政策研究・調査課の担当者は「区内には大学が多く、単身者向けの手頃なアパート物件も充実している。公団住宅の建て替えなどに伴い、若い家族世帯も増えている」とみる。
 出生数は年間約八千人で自然増を維持しているが、三年後には死亡数の方が多くなる自然減となる見通し。同課は「二十五年後までの推計では人口は増えるが、それ以降は超高齢社会となるはず。子育て支援だけでなく高齢者の対策も必要だ」と話している。 (神谷円香)

本記事では、世田谷区における人口動態について紹介。
2017年10月1日現在の「住民基本台帳」に基づく人口は、「899,507」*1であった同区。本記事によると、同年同月「14日現在」で「90万2人」となった模様。「新住民」の「流入*2後の定住率は、要観察。

*1:世田谷区HP(くらしのガイド区政情報世田谷区について区の紹介・統計統計情報館区内全域人口世田谷区内全域の人口と世帯数)「平成29年の区内全域の人口と世帯数」

*2:池田利道『23区格差』(中央公論新社,2015年)261頁

23区格差 (中公新書ラクレ 542)

23区格差 (中公新書ラクレ 542)