2020年東京五輪・パラリンピックを見据え、千葉市が屋内を対象とする受動喫煙防止条例を制定する方針を固めたことが5日、関係者への取材で分かった。制定されれば県内初となる。大会前までの制定を目指して、今後、対象施設など具体的な内容の検討を始める。
市議会定例会できょう6日から始まる代表質問で、熊谷俊人市長が表明する。関係者によると、罰則も含めて検討し、実効性ある条例の制定を進める。市民意見の募集なども経て、大会前までには制定できるよう議論を急ぐ。
同市美浜区の幕張メッセでは20年、フェンシングなど五輪3競技と、ゴールボールなどパラリンピック4競技が行われる。国際オリンピック委員会(IOC)が「たばこのない五輪」を推進していることなどから、対策が喫緊の課題になっている。
熊谷市長は今年7月の市議会定例会で、「徹底した対策に取り組んでいく必要がある。屋外への喫煙場所の確保など、喫煙者への対応も検討する」と答弁。9月議会では、20年までに条例を早期制定するよう求める陳情が採択された。
市によると、受動喫煙防止条例は神奈川県と兵庫県が既に導入。市町村単位での制定は例がないとみられる。
本記事では、千葉市における受動喫煙防止対策の方針について紹介。
本記事によると、2017年11月29日から開催している「第4回定例会」の「代表質問」*1に対して「市長が表明」する模様。2012年4月から「千葉市の公共施設における受動喫煙防止対策に関する指針」を策定し、「一部対象外」ではありつつも「公共施設」では「敷地内禁煙もしくは建物内禁煙」*2に取り組み、同規制の「対策実積」*3も積み重ねてきた同市。条例化の方針表明後の検討過程は、要経過観察。
*1:千葉市HP(千葉市議会:会議日程・結果:定例会・臨時会)「運営日程 平成29年第4回定例会」
*2:千葉市HP(健康・福祉:健康・医療・生活衛生:健康 :たばこ:千葉市のたばこ対策)「千葉市の公共施設における受動喫煙防止対策に関する指針」
*3:松井望「課題設定と自治体政策法務」北村喜宣・山口道昭・礒崎初仁・出石稔・田中孝男編『自治体政策法務の理論と課題別実践 鈴木庸夫先生古稀記念』(第一法規、2017年)、280頁