兵庫県三田市は7月、市民の死亡に関する手続きをまとめて扱う窓口「おくやみコーナー」を、市役所本庁舎(同市三輪2)に新設する。さまざまな提出書類を一括作成でき、遺族の負担軽減を図る。2016年に大分県別府市が始めたのが最初とみられ、県内では珍しい。
 16年度に死亡届が提出された市民は876人で、25年前の約2倍。高齢化を背景に、今後も増加が見込まれている。
 市によると、死亡に伴って市役所で行う手続き(死亡届は除く)は税金や国民健康保険介護保険など最大52種類に上り、担当は18課にまたがる。
 どの窓口で何の手続きが必要なのか分からず右往左往する遺族は多く、書類ごとに故人の名前や住所、生年月日などの同じ情報を何度も記入しなくてはならないことも、大きな負担になっていた。
 おくやみコーナーでは職員が遺族に聞き取りを行い、必要な手続きを紹介。あらかじめ故人の情報が印字された書類を手渡し、遺族は最小限の記入や署名・押印だけで済むようになる。
 ミスや手続き漏れを防ぐため、作成後の書類は遺族自身でそれぞれの担当部署へ提出してもらう。
 市民課は「大切な人を亡くし、ご遺族は疲弊しながら来庁される。少しでも心身の負担を軽くしたい」としている。市はパソコンや電話などコーナー設置の経費として、52万円を18年度当初予算案に盛り込んだ。(山岸洋介)

本記事では、三田市における窓口取組方針を紹介。
「家族等が亡くなられたとき」に「届出」する「死亡届」*1を始めとする手続きを、本記事によると「提出書類を一括作成」する「窓口」を同市で設置する模様。本記事内で紹介されている別府市では14の「関係各課の窓口」に関する事務に対して「各課の窓口のほかに」「おくやみコーナー」を開設し、「手続きの必要な課」の「案内」と「関係書類の作成を補助」し、「亡くなられた方」の「情報をいただき」「死亡に関する市役所の申請書を一括して作成」*2をする。死亡に関する手続きの「統合化」*3の同取組。他自治体での採用状況は、要確認。

*1:三田市HP(くらし戸籍・住民票・証明戸籍・住民異動戸籍の届出)「死亡届

*2:別府市HP(生活届出・証明戸籍・住民票)「死亡に伴う市役所での主な手続き一覧

*3:礒崎初仁・金井利之・伊藤正次『第3版 ホーンブック地方自治』(北樹出版、2014年)192頁

ホーンブック 地方自治[第3版]

ホーンブック 地方自治[第3版]