高知県高知市は24日、同市中心部の追手筋沿いに図書館複合施設「オーテピア」を開館した。図書館は整備費用の削減などを目的に、県と市が合築し共同で運営する全国初の例になる。蔵書の収蔵能力は約205万冊で中四国で最大級。施設全体で年間100万人超の入館者を見込む。
 5階建てで延べ床面積は約2万2800平方メートル。2〜4階の図書館のほか、1階に録音・点字図書館、5階に科学館が入る。科学館には全国で唯一同県になかったプラネタリウムを設置した。総事業費は約146億円。
 図書館にはビジネス支援デスクを設けて担当司書が資料探しなどを手助けする。新聞記事など23種類のデータベースを無料で利用できる。平日は午後8時まで開館する。
 同日午前のオープニングセレモニーで尾崎正直知事は「文教の街としてさらに発展していく。中心市街地に人を呼び込むことで新たな経済活性化につながる」とあいさつ。岡崎誠也市長は「オーテピアから多くの人材が育つことを楽しみにしている」と期待した。
 来館した高知大学の女子学生(22)は「広さと本の多さに驚いた。積極的に利用したい」。施設は旧追手前小学校の跡地に建てた。卒業生で近くでかばん店を営む前田忠男さん(80)は「いい施設に生まれ変わった。人通りも増えて地域に活気が出る」と歓迎した。

本記事では、高知市高知県における公立図書館の開設を紹介。
2010年8月26日2011年3月28日2016年3月14日の各本備忘録にて記録した、両市県による図書館合築の取組。2010年「10月」の「新図書館基本構想検討委員会」「設置」から8年後となる、2018年「7月24日」に「開館」*1となった同図書館。市県の合築により一つの地域で図書貸出等のサービス「提供主体」が「ひとつ」*2となった同取組。今後の利用状況は要観察。

*1:高知県HP(組織から探す教育委員会事務局新図書館整備課オーテピア高知図書館:「オーテピア高知図書館について)「施設概要/沿革

*2:松井望「第10章 政策体系と政策過程」柴田直子・松井望編著『地方自治論入門』(ミネルヴァ書房、2012年)208頁

地方自治論入門

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