東京都世田谷区や京都府亀岡市など2020年東京五輪パラリンピックのホストタウン6区市町がふるさと納税の共同募集を27日始めた。競技場の改修などスポーツ支援に寄付金の使途を限定した。開始時期や募集サイトもそろえて注目度を高める。返礼品に頼らず使途への共感で寄付を集めやすくする。
 共同募集を始めたのはほかに新潟県柏崎市、長野県松川町島根県奥出雲町。ボクシング競技開催地の東京都墨田区も加わった。ふるさと納税仲介サイト「ふるさとチョイス」とも連携し、同サイトのトップページから寄付の手続きに入れるようにした。
 目標とする寄付金額は合計2370万円。米国の事前キャンプ地である世田谷区の目標額はそのうち1100万円。寄付金を使い、受け入れ先の大蔵運動場陸上競技場に観覧席や車いす更衣室を設ける。奥出雲町はホッケーの強豪国インドのホストタウンであり、150万円を募ってホッケー競技場の整備などに充てる。
 世田谷区の保坂展人区長は「ふるさと納税で41億円の税源が流出しても返礼品競争に加わらず寄付型にこだわってきた。単独の募集より多くの人に関心を持ってもらえれば」と期待を述べた。ふるさとチョイス運営のトラストバンク(東京・目黒)が共同募集の仕組みを提案していたため、同社を通じて連携を決めたという。

本記事では,柏崎市松川町,出雲町,世田谷区,墨田区におけるふるさと納税の取組を紹介。
本記事によると「競技場の改修などスポーツ支援に寄付金の使途を限定」した「共同募集」を開始された模様。1市2区2町のうち世田谷区の使途は,同区が実施している「陸上競技場のスタンド改築」の「改築費用の一部」*1となる。「さまざまな使途を掲げて寄付を募る」*2同制度の取組。寄付状況は,要観察。

*1:世田谷区HP(くらしのガイド楽しむ・学ぶスポーツ・レクリエーションスポーツ振興)「【ふるさと納税対象】皆様からの寄附を募集します(大蔵運動場陸上競技場スタンドの改築・第二弾募集)

*2:沼尾波子「自治体の税財政 制度と予算」幸田雅治編『地方自治論 変化と未来』(法律文化社,2018年)173頁

地方自治論: 変化と未来

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