上田前知事の多選自粛条例、廃止へ 埼玉・大野知事(日本経済新聞2019年11月25日)
埼玉県の大野元裕知事は25日の記者会見で、上田清司前知事が自らの任期を3期と定めた多選自粛条例を廃止する考えを表明した。条例は上田氏が対象となっていることを踏まえ「退任により実質的に効力を失った」と説明した。県議会12月定例会に廃止条例案を提出する。
廃止するのは「埼玉県知事の在任期間に関する条例」。在任期間の長期化による弊害を防ぐことを目的に、上田氏が2004年に提案して制定した。だが15年の知事選で上田氏が条例に反して出馬、4選を果たし、県議会最大会派の自民党県議団との対立を深めた経緯がある。
自民党は8月の知事選で対峙した大野知事を上田氏の後継者とみており、上田氏が定めた条例の廃止で協調の機運が生まれる可能性がある。ただ、大野知事は25日「どこかの会派に歩み寄るなどの趣旨で条例を廃止するつもりはない」と強調した。
そのうえで、大野知事は首長の多選の弊害について「何期で辞めるべきだと一概に言うのは適切ではない」と語った。
本記事では,埼玉県における条例改廃の取組を紹介.
2015年8月12日付及び同年10月16日付の良本備忘録でも記録した,「連続して三期」*1と在任期間の努力規定を置く同県の同条例.「すでに効力を失ったということが明らかになっています」との判断に基づき,2019年「12月定例会」に「これを機会に廃止する条例」として「提案」*2する方針を提示.