「1日感染20人未満」目安公表 東京都の解除や緩和、3段階実施(共同通信2020年5月15日)

東京都の小池百合子知事は15日の定例記者会見で、新型コロナウイルス特別措置法の緊急事態宣言に基づく都内の外出自粛や休業要請の解除や緩和に向けたロードマップの概要を公表した。「新規感染者数が1日20人未満」「感染経路不明者の割合が50%未満」「週単位の陽性者増加比が減少傾向」などの数値的な目安を盛り込んだ。

 休業要請の緩和は3段階に分類し(1)博物館や美術館、図書館などの公共的施設(2)劇場などクラスター歴がなく「3密」が重なりにくい施設(3)高リスクの施設を除き全て再開―の順で実施する考えを示した。

 都内の感染状況を考慮して5月末まで解除や緩和を実施せず、6月以降に判断する方針。小池氏は「東京はまだ感染拡大の危機の真っ最中にあるのをぜひ忘れないようお願いしたい」と述べ、39県の緊急事態宣言解除に触発された行動の緩みに強い警戒を呼び掛けた。

 ロードマップは市区町村や業界団体の意見も聴いて来週以降に最終的な内容を取りまとめると説明。「新型コロナウイルスとの長い闘いを見据え、感染拡大防止の新たな習慣が定着した社会を構築する」とした。

本記事では,東京都における感染拡大対策の取組を紹介.

 同都では,新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップ」*1を検討開始.

同ロードマップは,5つの視点から構成.まずひとつめは「緊急事態宣言下においては,外出自粛等の徹底を通じて,感染を最大限抑え込む」こと.ふたつめには,「その後,適切なモニタリング等を通じて,慎重にステップを踏み,都民生活や経済社会活動との両立を図る」こと.三つめには「状況の変化を的確に把握し,必要な場合に「東京アラート」を発動し,外出自粛等の再要請をするなど感染拡大防止の徹底を図る」こと.四つめは「今後,発生が予想される「第2波」に対応するため,万全の医療・検査体制を整備する」こと」.そして,最後に「ウイルスとの長い戦いを見据え,暮らしや働く場での感染拡大を防止する習慣」である「新しいあたりまえ」が「定着した社会を構築する」*2こととされている.

今後は同「骨格」を「もとに肉付けをし」「来週中にはロードマップを策定」「公表する」*3予定.「もう危機は去ったと判断したとたん,まるで災禍など我が身には無関係だと言わんばかりに,その生活はふたたび悪に戻り,これまでにもまして放縦」*4ともなりうるともされるなかでの同取組.「新しいあたりまえ」の「定着」状況は要観察.