コロナ中の原発事故想定し訓練 福井県おおい町(共同通信2020年8月27日)

 福井県は27日、新型コロナ流行中に、関西電力大飯原発おおい町)と高浜原発高浜町)で同時に事故が起きたと想定し、住民避難や屋内退避の訓練をした。原発の立地するおおい町大島地区の住民らが、同県敦賀市の施設まで避難。県によると、新型コロナ対策と原発の半径30キロ圏外への広域避難を並行した事故訓練は全国初という。

 訓練には大島地区の住民やおおい町内の他地区の区長ら約50人が参加。同町の一時集合施設では受付で検温し、感染の疑いがある人と濃厚接触者の部屋や行動範囲を分離する手順を確認した。施設近くの駐車場では、避難バスの座席をシートで覆うなどの感染対策を取った。

本記事では,福井県における感染拡大対策の取組を紹介.

同県では,同県内で「新型コロナウイルス感染症が発生している中」で,両発電所が「若狭湾沖を震源とした地震」により「外部電源喪失後」「原子炉冷却材の漏えいが発生し」「非常用炉心冷却装置が作動」したうえで,「ディーゼル発電機等の故障により非常用炉心冷却装置による注水不能により全面緊急事態となる」状況を「想定」し,「広域避難訓練*1を実施.

「安全へのコミットメント」*2の同取組.平時の準備状況は,要観察.

*1:おおい町HP(暮らしの情報もしもの時子力災害対策令和2年度福井県原子力防災訓練の実施について)「令和2年度 福井県原子力防災訓練の概要

*2:金井利之・五百旗頭薫「解説」永井學『大飯原子力発電所はこうしてできた―大飯町企画財政課長永井學調書』(公人社,2015年),418頁