<緊急事態 新型コロナ>飲食店の弁当を病院に提供 品川区が新プロジェクト(東京新聞2021年1月21日) 

 新型コロナウイルス感染症の診療をしている医療機関と、緊急事態宣言の再発令で時間短縮営業を求められている飲食店双方の支援策として、品川区は区内の飲食店に弁当を発注し、病院に無償で提供する「区飲食店・医療従事者応援プロジェクト」を始めた。 (宮本隆康)
 感染者の急増で医療体制が逼迫(ひっぱく)する中、医療従事者に対して、感謝のメッセージとして食事を提供する。時短営業で経営に苦しむ飲食店には、売り上げの確保につなげてもらう。
 区商店街連合会が飲食店を募り、弁当を発注。全額を区が補助する。期間は三週間で、約十二種類の弁当を平日は三百個、土曜には百二十個届ける。事業費は約九百五十万円。
 飲食店は、区内の商店街などに加盟し、午後八時までとする都の時短要請に協力している四十一店舗が参加。弁当の提供店舗は一週間ごとに交代する。
 新型コロナの入院患者を受け入れている区内の病院数カ所に打診し、東京品川病院への提供が十八日から始まった。現在、他の病院も調整を進めている。
 東京品川病院では、昨年一月から新型コロナ患者を受け入れ、現在は約四十人が入院している。二十日に届いた弁当には「リスクと隣り合わせの中、みんなの命を守ってくれてありがとう」「微力ながらお力添えできたら幸いです」などと書かれたカードも添えられていた。国仲良和事務長は「職員たちはとても喜んでいて、ものすごくありがたい。温かい言葉をもらい、周囲に理解されていると思えば気持ちが軽くなる」と笑顔を見せた。
 事業に参加したイタリア料理店「TAVOLA(ターボラ)310」の上田晃生マネジャー(43)は「レストランは夜の営業がメーン。時短営業で売り上げが減る中、大変助かる。医療従事者の苦労も見聞きしているので、感謝を示す機会をつくってもらったのも良かった」と話した。

本記事では、品川区における感染拡大防止の取組を紹介。

同区では、「医療従事者への感謝」と「区内飲食店の売上確保を目的」に、同区の「商店街連合会」が「区内飲食店」へ「弁当を発注し」、同区内の「2病院」に「配達」「無償提供」*1を実施。「事業費」は同「区が支援」*2する。「1病院あたり約12種類」の「弁当」を「平日300食分、土曜日120食分をまとめて配達」し、「参加店舗は1週間ごとの入れ替え制」により、1週間あたり「12店舗」を「3週間」行う「計72店舗分」が「予定」*3されている。

「民間部門の連携・協働」*4による同取組。利用状況は、要観察。 

*1:品川区HP(しながわ写真ニュース : 2021年しながわ写真ニュース )「飲食店・医療従事者応援プロジェクトがスタート

*2:前掲注1・品川区(飲食店・医療従事者応援プロジェクトがスタート

*3:前掲注1・品川区(飲食店・医療従事者応援プロジェクトがスタート

*4:伊藤正次,出雲明子,手塚洋輔『はじめての行政学』(有斐閣、2016年)77頁

はじめての行政学 (有斐閣ストゥディア)

はじめての行政学 (有斐閣ストゥディア)