豊岡市は23日、全国公募していた副市長に1371人から申し込みがあったと発表した。兵庫をはじめ、東京、大阪など全国47都道府県から応募があり、米国在住の日本人からも書類が届いた。同市は「想像を絶する数」と驚いている。
 応募者は9割以上が男性で、年齢は40、50代が8割近くを占めた。60代が2割程度、70代も19人いた。最高齢は79歳。地域別では兵庫が最多の296人で、東京の213人、大阪の171人などが目立ち、米国からは2人が応募した。
 中貝宗治市長は5月、副市長を2人制とし、1人は民間から起用する方針を表明。民間のノウハウを取り入れるのが狙いで、6月の募集開始後は反響を呼び、市職員課には問い合わせの電話が相次いだ。同課は「副市長ポストの公募自体が少ないことや、マスコミを通じて全国的に知られたことが大きい。40、50代が多く、その人たちが新たな職を探す必要があったとすると、不況も影響しているかもしれない」と分析。中貝市長は「いい人が見つかることを期待している。選ぶ側の責任が重大」とコメントした。新副市長は書類や面接選考を経て、8月中旬ごろに決まるという。

同記事では,豊岡市において,同市副市長職への公募に対して,1,371名から申込があったことを紹介.2009年6月3日付の本備忘録で紹介した同市の取組のその後.
同申込の詳細については,同市HPを参照*1.7月22日の締切日までに,全都道府県の在住者から1名以上の申込があり,2名の海外在住者からも申込があったことが整理・公表されている.申込をされた方々が,同職の職務内容に関する情報・認識をどの程度保有されている方々であるかは(申込者からの過度の同職への期待や,一方で職務の軽視等の「情報の非対称性」が生じていないとよいのですが),判然とはしないものの,同市における「コウノトリ」の放鳥・野生復帰を通じて「豊岡に新しい風を吹き込」*2むことになったとも解されるなか,同職の公募を通じて就任された同職が,どのような「新しい風を吹き込」むかは興味深いところ.
今後は,「第1次選考」を「7月下旬」に「申込書および課題論文審査により選考」され,次いで,「第2次選考」を「8月8日(土)」に「個別面接により選考」,その「結果」を「8月中旬に文書で通知予定」とされている.募集締め切りから決定まで,2週間強という,予想以上に迅速な選考期間ともいえそうではあるものの,恐らく,これは「9月議会に選任同意議案を提出」時期を考慮されたうえでの時間配置なのだろうか.同選考後は,同市議会による「議決を経て」,同意が議会から示された場合,「10月1日」からは同職に「就任予定」されている「予定」にある.どのような方が選考されるのか,そして,今後の審査,そして,就任までどのように進むのかは,やはり興味深い.要経過観察.

*1:豊岡市HP(総合案内)「「豊岡市副市長候補者」の応募状況

*2:小野泰洋・久保嶋江実『コウノトリ,再び』(エクスナレッジ,2008年)161頁

コウノトリ、再び

コウノトリ、再び