武雄市役所のウェブサイトに、職員採用情報コーナーが新設された。目玉は「先輩からのメッセージ」。職員が動画で業務内容などを伝えながら「一緒に働きませんか」とPRする。
 同市のウェブサイトでは、職員採用情報はこれまで「お知らせ」などで紹介。今回、サイトの内容を充実させるなかで、受験から採用までの流れなどを集約した。トップページの動画メッセージには先輩職員3人ずつが登場。現在は入庁1年目の3人が「燃えている人に入ってほしい」「これから発展していく市を一緒に盛り上げたい」などと呼び掛ける。樋渡啓祐市長は「仕事を選ぶ時、先輩の声は判断材料になるはず。生の声を聞いて、全国から受験してほしい」と話す。

同記事では,武雄市において,職員採用に関する情報提供として,同市職員による動画を通じた業務紹介を開始したことを紹介.同紹介については,同市HPを参照.平成21年度採用者5名*1と.それ以外の「先輩」職員4名*2の2パタン計9名により,各職場を紹介.
各映像では,同市の選択理由・動機から始まり,担当業務内容とその「やりがい」,期待される職員像等について,職員の皆さんによる言葉で紹介される.時折,後ろを通り過ぎる職員の方々(営業部農林商工課0:53及び1:10頃)は微笑ましい.2009年5月26日付の本備忘録でも取り上げた,「ソフトハード面からの対策」をはかる「いのしし肉のPR販路開発」に取り組む,同市のいのしし課も紹介.同課長の経験からは,同市の職員としては,「何事にもスピードを持って取り組みたい」との考えから,(いのしし課ではありますが)「猪突猛進だけでは困る」ものの」,「フットワークの軽い積極的な人とお仕事をしたい」(営業部 いのしし課長1:24頃)との職員像等が示される.また,その所属されている部署によっては,住民の方々を「お客さん」(政策部税務課収納対策室主事1:14頃)として捉えられていることや,同市の「がばいばあちゃん課」の職員の映像では,何だか密集した「しま」が背景にあるなあと思い拝見していると,「事務机ではなく円卓です」(営業部観光課・がばいばあちゃん課主事2:10頃)とも紹介もあり,日々の職員の方々の認識や,同市の執務環境を窺い知ることもできる(また,「政策部秘書広報課広報広聴係ホームページ担当,平成8年度採用,35歳,男性,既婚子持ち」さんの「一日」も時間毎に紹介*3.こちらは率直な日常風景(例えば「8:15 PCの電源を入れ,コーヒー飲みつつメールのチェック.市長のブログとか読んでなかったら今のうちにチェック」)や感想(例えば,「仕事中,市長が突然現れると精神的疲労がハンパないです」等)もあり,楽しい.).
自治体の職務に関する情報は,受験側と採用側とでは少なからず非対称的な状況(場合によっては,偏向)がある現状の中で,採用希望者にも,情報共有化を図るための良質な取組.他の自治体でも取り組んでいるところがあるのだろうか.下名個人的には,「内側の視点からの観察」*4としても非常に有益な企画(ただ,職務の日常映像として,終日の勤務風景を撮影を頂き,流せる映像,流せない映像も当然出てくるかとも思われますが,何れも含めて長時間の映像で紹介されると,より立体的に自治体の職場の理解に近づけるのかなあとも思わなくもありませんが).