松阪市の市債残高を市民らに知らせる電光掲示板「借金時計」の除幕式が2日、同市役所前で開かれ、山中光茂市長と寄贈した百五銀行(津市)の上田豪頭取らが出席して完成を祝った。
 借金時計は、山中市長がマニフェスト(政策公約)で設置を約束し、スポンサーを探したところ、同行が5月に名乗りを上げた。ステンレス製で、大きさは縦2・2メートル、横2メートル、奥行き20センチ。製造費は約800万円。現在の市債残高は一般、特別、企業の3会計を合わせて1272億7000万円余り。除幕式で市長は「市職員に税金を1円たりとも無駄にしない意識を高めてもらうとともに、市民に市政情報を公開し、税金の使い道を一緒に考える契機としたい」と力を込めた。(我那覇圭)

同記事では,松阪市において,市債残高を明らかにする電光掲示板を設置したことを紹介.同種の取組については,七尾市*1和光市*2等にように,各市のホームページ上での掲示の取組はあるものの,同市では,ホームページに加えて,物理的にも設置.
掲示板の概要については,同市HPを参照*3.同「市役所正面玄関横」への設置により「市民の皆さんに市の財政運営について常に関心」を持ってもらい,「市役所職員は常に「借金」を次世代にかぶせているという緊張感のもとで市政を行うこと」を目的として設置され,そして,「インパクトを与える」*4ことが目的.「平成21年度末と平成20年度末残高の差をそれぞれ時間単位で除して得た額」*5が,「平成21年度は償還額(返済額)が借入額を上回る見込みのため,年度末残高は平成20年度末に比べ,減少となるので時間が進むほど減少」し,2009年9月3日付の毎日新聞の報道によると,「現在は毎秒12円減」*6になるという.
同取組,来庁者が,市債の一時点での数値を見て,同市の財政状況を認識するうえではの「インパクト」は確かにありそう.ただ,住民の方々が「「エビデンス」を使って事実を見極める」*7では,例えば,市債増減の推移,当該年度の歳入及び歳出の状況等の表示や,又は,各種財政情報への誘導の機会が提供されていると,より親切なのかなあとも思わないでもない.