◇「利便性に期待」
 県立・高知市民両図書館の一体型整備のあり方を話し合う新図書館の基本構想検討委員会の第8回会合が26日、高知市内であり、設置場所について「市立追手前小跡地」とする最終報告書を取りまとめた。
 この日の会合で、「新図書館が中心市街地に立地する利便性の高い追手前小跡地に整備されることを期待したい」との結論が出されたが、一部の委員からは「こんなあいまいな形で、結論を出していいのか」「整備する場所までは明記すべきではない」といった反対意見が相次いだ。検討委は昨年10月から県立・高知市民両図書館の合築と単独整備を比較検討する話し合いなどを続けてきた。今回の結論については、必要な建設面積は確保できる▽公共交通の利便性が高い▽周辺に教育施設が多い−−などといった理由が挙げられた。
 県生涯学習課は「毎回、密度の濃い議論が交わされた。反対の意見も踏まえたうえで、今後、より具体的な計画案を作っていきたい」と話している。今後、6月末までに設計業者に委託するための基本計画を作る予定。【黄在龍】

本記事では,高知市高知県における公立図書館の「合築」に関する検討状況を紹介.
2010年8月26日の本備忘録においても言及した,両図書館の合築の取組.2011年3月18日付の高知新聞を拝読すると,同県では同年同月17日*1,2011年3月23日付の同紙を拝読すると,同市では同年同月22日*2に,「合築」基本設計に関連する予算案が可決されたなかでの,同検討委員会の最終報告書.同市と同県で設置された同検討会における検討過程に関しては,同市及び同県の両HPを参照(同検討会の情報提供は,ひとまずは各自治体で個別に提供されてきたのですね)*3.最終報告書は,現在のところ,両HPには公表されていない模様,残念.公表後,要確認.
「住民から見て手続きが煩雑であるなどの障害」*4があるとの観点から,いわゆる「二重行政」なるものを捉えた場合,図書館もまた,利用される方々にとっては,一所にて図書,資料,各種文書を入手し,利用できれば,図書館の利用性が高まることも想定され,「二重行政」なるものも縮減できそう取組(興味深いですね).ただし,「二重行政」なるものが,物理的な施設の有無のみならず,「手続き」においても該当するならば,同一区域内にある公立図書館の物理的・機能的な一体化の取組とともに,他の自治体にて設立されている各公立図書館との間においても「手続き」での重複性が存在しそう.例えば,現在では,同県立図書館からは「図書館横断検索」*5が可能ではあるものの,「予約はでき」*6ない環境にある模様.同市のみならず同県に位置する他の自治体間での,物理的な点での更なる一体化の取組も肝要そうか.同取組の検討状況もまた,要経過観察.