昨年十二月に国から環境未来都市に認定された富山市は「環境未来都市とやま」のデザインマークを作った=写真。
 環境未来都市は、環境問題や超高齢化社会に対応したまちづくりを提案した特定の都市や地域を、国が審査し、選定した。市は今後五年間で十五事業に取り組む。赤色と青色の線で描かれたマークは、老若男女を問わずに親しめるキャラクターを用いた。市民一人一人が豊かで快適に、元気に暮らす様子を表現している。マークは市の政策参与でグラフィックデザイナーの長友啓典氏(大阪府出身)が手掛けた。長友氏は過去に「環境モデル都市富山」と「コンパクトシティ富山」のマークもデザインした。マークは、市で作製するパンフレットやポスターなどに使うほか、公共交通機関や市観光協会にも活用を依頼する。 (永井響太)

本記事では,富山市における「環境未来都市」の認定に伴い,作成された「デザインマーク」を紹介.同デザインマークは,同市HPを参照*1
「環境・超高齢化対応等に向けた,人間中心の新たな価値を創造する都市」の実現を目指す「「環境未来都市」構想」*2.同構想の募集に対して,「コンパクトシティ戦略による富山型都市経営の構築〜ソーシャルキャピタルあふれる持続可能な付加価値創造都市を目指して〜」*3の提案に対して,「LRT等の公共交通を核としてコンパクトシティを目指す戦略的な提案であり,地方都市の抱える課題の解決モデルになり得る」*4と,いわば「トップランナー方式*5 とも整理ができそうな理由から,同構想の認定を受けた同市.
ただし,認定に際しては,「これまでのLRT等によるコンパクトシティの取組は高く評価されるものである」ものの,「他の分野との連携を含め、更なる飛躍が必要である」こと.そして,「その際,ハード面の取組のみならず,ソフト面の取組の充実を図るとともに,取組の実施に欠かせないステークホルダーの巻き込みが重要である」こと.特に,「「富山型」といった超高齢化対策の実績も最大限に活かして,国内外の他都市に展開可能な成功事例の創出を目指していくことが必要である」*6と,他都市に比べてもやや多めの分量で,留保条件が付記されてもいる.方や,本記事で紹介されている,同デザインマークでは「誰もが豊かで快適に,元気に暮らすまちとやま」を「コンセプト」*7に策定された模様.そのデザインからは比較的ソフトな面がむしろ前面に出ているようにも窺えなくもない.今後の同市の同構想の具体化の過程も,要観察.