福井県小浜市は13日、オバマ米大統領の2期目就任を祝い、松崎晃治市長の親書と若狭塗のボールペンを贈ると発表した。松崎市長が14日に首相官邸に持参し、安倍晋三首相が2月下旬に予定する訪米の際、大統領との会談で渡してもらうよう託す。
 市は2008年にも、オバマ大統領の就任祝いとして若狭塗箸と若狭塗の吊(つ)り額を当時の麻生太郎首相に託して贈った。その際にはオバマ大統領から市に礼状が届いている。若狭塗のボールペンは市内の職人が手掛けた。表面に卵殻やアワビの貝殻、金箔(きんぱく)などをちりばめて模様を付ける若狭塗の伝統技法を施し、朱色に仕上げた。長さ約15センチ。
 市長の親書は英語で「同じ『OBAMA』の名前を有する小浜市の市長として、市民とともに心からお祝いします」とつづった。若狭塗が市の伝統工芸品であると説明し「ボールペンを愛用いただければ幸い」としている。また「訪日の際には、ぜひ小浜市にも立ち寄ってください。市民挙げて心から歓迎します」と記した。

本記事では,小浜市におけるアメリカ大統領への親書とボールペンの贈呈方針を紹介.
2013年2月14日に,同市長が首相官邸に「表敬」*1され,首相が訪米の際に,同市の「若狭塗」のボールペンを持参し大統領へ贈呈頂くことを依頼された予定.外交は国の専権事項とはいえ,自治体からの親書と記念品贈呈という「外交技術」*2もまたその効果からは,一元的に「総合化」*3された方がよいということなのだろう.なるほど,興味深い.

*1:首相官邸HP(総理大臣総理の一日)「平成25年2月14日 松崎晃治・小浜市長の表敬

*2:プルネンドラ・ジェイン(今村都南雄監訳)『日本の自治体外交』(敬文堂,2009年)89頁

日本の自治体外交―日本外交と中央地方関係へのインパクト (自治総研叢書)

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*3:曽我謙悟『行政学』(有斐閣,2013年)230頁

行政学 (有斐閣アルマ)

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