佐賀市は4月から、市役所本庁舎内の課名や会議室を示す表示板を、従来の日本語と英語に中国語、韓国語を加えた4カ国語表記に刷新した。中国の春秋航空に続き、韓国のジンエアが佐賀空港への定期チャーター便就航の意向で、中韓の来訪者増加が見込まれることから、受け入れ態勢を整える。
 市管財課によると、表示板を刷新したのは2〜7階の計50枚。現在計画を進めている庁舎の大規模改修でレイアウトや部署名の表示法が大幅に変わる可能性がある1階の案内窓口は対象から外した。表示板はアクリル製で縦20センチ、横50センチ。4カ国語を表記するため縦が5センチ長くなった。事業費は62万円。
 観光庁の統計によると、2012年に佐賀県に宿泊した外国人観光客は4万1950人(暫定値)で11年より約5千人増加。その大半を韓国、中国、台湾からの観光客が占めた。市管財課は「外国人が訪れやすい印象を持ってもらえるかは今後の国際戦略の上でも大切」と話す。県国際交流課によると、公共施設の4カ国語表記は県庁や県営の施設などでは進んでいるが、市町の庁舎では「珍しいのではないか」という。

本記事では,佐賀市における本庁舎内で表示板の取組を紹介.同市HPでは同取組の概要は確認できず残念.
本記事によると,各国からの「来訪者」への「受け入れ態勢」として,同市庁舎内の2階から7階までの「計50枚」の表示板での課名会議室名を,日本語とともに,英語,中国語,韓国語で表示.「事業費は62万円」とのこと.
「一般に訳語」は「数種類の語彙を用いることがあり,やがて統一していく」*1ため,例えば日本語独自とも思われる「健康づくり課」のような組織名が,どのように各国の言葉で理解される組織名へと統一的に翻訳されていくのかは,興味深そう(Health Promotionかなあ).
また,同市HPを確認すると,日本語版の同市HPでは「行政機構図」*2はもちろん掲載されてはいる.一方,英*3*4韓国語*5それぞれのHPでは,現在のところ,行政機構図までは掲載されていない模様.各HPでも翻訳されているとより「訪れやすい印象」も提供されそうか.

*1:毛桂榮『比較のなかの日中行政』(風行社,2012年)24頁

比較のなかの日中行政

比較のなかの日中行政

*2:佐賀市HP(市政案内:市役所の案内)「行政機構図

*3:佐賀市HP「 English

*4:佐賀市HP「 中文

*5:佐賀市HP「한국어