県の総合計画「輝け!ちば元気プラン」(2010〜12年度)について、県は、最終年度となる昨年度の実施状況の政策評価結果をまとめた。県の自己評価は“71点”だった。評価結果は現在策定中の新総合計画に反映させる。
 県政策企画課によると、政策評価は「安全で豊かなくらしの実現」「千葉の未来を担う子どもの育成」「経済の活性化と交流基盤の整備」の重点項目について、昨年度実施した35施策、181の具体的事業について各部局が自己評価した。
 評価結果は「進展が図られている」が37・1%、「おおむね進展」が34・3%で合計71・4%。「一部の進展にとどまる」は28・6%だった。計画の実施期間3年間をみると、進展とおおむね進展の合計は10年度が80%、11年度が74・3%で、同課は「3年間を通じて全体の7割を超えたが、満足してはいけない。各部局で改善できなかった部分を振り返り、9月県議会にも提案予定の新総合計画に反映させていきたい」と説明した。

本記事では,千葉県における総合計画への進行管理の取組を紹介.同取組の結果は,同県HPを参照*1
本記事では,同進行管理の取組の手順は,次の通り.まずは,「主な取組を主管する課の長」が「当該主な取組を実施する年度の前年度に行政活動目標及び補助指標を設定」.その「当該主な取組を実施する年度が終了した後に主な取組の実施状況の把握や目標の達成度等の分析等」する.そして,「施策を主管する課の長」は「当該施策を実施する年度の前年度に設定した行政活動目標及び補助指標をとりまとめ」「当該施策を実施する年度が終了した後に目標の達成度等を踏まえ施策の総括等」をする.最後に,「主な取組を主管する課の長,施策を主管する課の長は、進行管理の過程で行う評価」の「結果を次の施策の改善に向け」「活用する」*2.また,これらの進行管理に加えて,「千葉県総合計画の進行管理に関する有識者懇談会」を設置し「委員の意見を聴く」*3ことにもなる.
同進行管理では同計画の「35施策」と「181の主な取組」を評価.「進展が図られています」は37.1%,「概ね進展が図られています」は34.4%,「一部の進展にとどまっています」は28.6%とされている.「進展が図られています」「概ね進展が図られています」「一部の進展にとどまっています」*4と3つの「達成状況の区分」を用いられて評価.ただ,各区分では判断基準は上記資料では判然としない.
そこで,上記懇談会での配布資料となる参考資料2「総括の判断基準」*5を確認すると,同計画に定めた「行政活動目標」の達成が「7割以上」であれば「進展が図られています」との評価,「行政活動目標」の達成は「7割未満」の場合には「目標を達成または目標を概ね達成した「主な取組」の数」が「7割以上」には「概ね進展が図られています」との評価,「それ以外」の場合には「一部の進展にとどまっている」と判断されている.なるほど,計画の結果が「見えやすい」*6.本記事でも紹介されているように「評価結果については,現在策定中の総合計画に反映」*7される方針ともある.反映は,施策自体の見直しか,または,施策は維持したなかでの実施手法の変更か,はたまた目標の再設定か,達成度によってその対応は異なるのだろうか.今後の「反映」方法は,要確認.

*1:千葉県HP(県政情報組織・行財政計画と評価総合計画「輝け!ちば元気プラン」の進行管理総合計画進行管理(政策評価)の結果について)「総合計画進行管理(政策評価)の結果について」(平成25年8月22日,総合企画部政策企画課)

*2:千葉県HP(県政情報組織・行財政計画と評価総合計画「輝け!ちば元気プラン」の進行管理総合計画進行管理(政策評価)の結果について)「総合計画進行管理(政策評価)の結果について」(平成25年8月22日,総合企画部政策企画課)

*3:千葉県HP(県政情報組織・行財政計画と評価総合計画「輝け!ちば元気プラン」の進行管理)「総合計画進行管理要綱

*4:前掲注1・千葉県(総合計画進行管理(政策評価)の結果について)

*5:千葉県HP(県政情報情報公開・個人情報保護審議会・委員会等総合企画部千葉県政策評価委員会平成25年度第1回千葉県総合計画の進行管理に関する有識者懇談会結果概要)「参考資料2 総括の判断基準

*6:松井望「「長期計画」は希望となるか」東大社研・玄田有史編『希望学 希望の福井,福井の希望』(東京大学出版会,2013年)181頁

*7:前掲注1・千葉県(総合計画進行管理(政策評価)の結果について)