高松市は23日、市民が市有施設の配置や管理状況などを判定する「公開施設評価」を、11月24日に同市役所で開くと発表した。市町合併に伴い機能の重複や配置の偏りがみられる施設について、今後の方向性を示すのが狙い。市民による公開評価は全国初という。
 市の建物や土地などを総合的に管理、活用していく「ファシリティマネジメント」の一環。「施設仕分け」を提唱する民間シンクタンク構想日本」が協力する。今回、評価対象とする市有施設は▽保健センター▽スポーツ施設▽総合福祉会館▽温浴施設―の4ジャンル計32施設。市職員が各施設の概要などを説明した後、構想日本から派遣されたナビゲーターが課題や論点を指摘する。その後、抽せんで選んだ市民評価者20人が質疑や議論を行い、ジャンルごとに現状維持か見直しが必要かなどを市民目線で判定する。当日は午前9時から開始。会場での傍聴も可能なほか、動画配信サイト「ユーストリーム」でも中継する。

本記事では,高松市におけるファシリティマネジメントの取組を紹介.市有施設に対する公開による評価を実施予定.同取組は,同市HPを参照*1
同取組は,「市有施設保有総量の適正化を図る」なかで「再配置・統廃合・複合化などを検討していく」場合,「市民との合意形成も重要」であり,そのためにも「公開の場」で「市民目線での率直な意見や評価を参考とすることが必要」*2との問題認識から,2013年11月24日に実施予定.「評価対象施設】
 機能の重複や配置の偏りが見られる施設や老朽化している施設について,具体的には,同市HPでは対象が「同種の複数施設」とあるものの,本記事によると「保健センター」「スポーツ施設」「総合福祉会館」温浴施設」の「4ジャンル計32施設」*3
実施方法は,まず「評価・判定体制」は,「総合調整役」となる「コーディネーター」と「道先案内人」と役割が設定されている「ナビゲーター」*4.こちらは,本記事でも紹介されている同評価を協力する団体から「選出した者」となる.そして,実際の評価を「無作為抽出の市民から募集」した「市民評価者」*520名が行なう.評価・判定作業の段取りは,「1施設カテゴリー当たりの所要時間を90分程度」*6に設定されている.90分間で,まずは「施設担当課から,事業の内容,利用者の状況,稼働状況,管理運営の方法や事業費などについて説明」*7を評価者は受ける.次いで,「ナビゲーターが,実施している事業」の「課題を発見し,施設担当課の見解を求め」る.三番めに「施設担当課の見解」*8を述べる.四番めには,「コーディネーター」が「論点を整理し,市民評価者から,いくつかの論点に基づいて,意見や質問を聞」き「議論の深堀り」*9を行なう.五番めには,「市民評価者」が「意見や質疑」する.六番めには「ナビゲーター」が「見直しの方向性など」の「見解を示」*10す.そして,最後に「市民評価者」が「一連の議論を踏まえ,事業の在り方と施設の在り方」への「一定の評価」*11をする.「公開性」*12を旨とした「事業仕分け」に準じた取組として整理が出来そうな同取組.具体的な評価基準,そして,評価の結果は公表後,要確認.

*1:高松市HP(市の取組み行政改革ファシリティマネジメントファシリティマネジメント平成25年11月24日(日)に公開施設評価を開催します。)「 公開施設評価の開催について

*2:前掲注1・高松市(公開施設評価の開催について)

*3:前掲注1・高松市(公開施設評価の開催について)

*4:前掲注1・高松市(公開施設評価の開催について)

*5:前掲注1・高松市(公開施設評価の開催について)

*6:前掲注1・高松市(公開施設評価の開催について)

*7:前掲注1・高松市(公開施設評価の開催について)

*8:前掲注1・高松市(公開施設評価の開催について)

*9:前掲注1・高松市(公開施設評価の開催について)

*10:前掲注1・高松市(公開施設評価の開催について)

*11:前掲注1・高松市(公開施設評価の開催について)

*12:枝野幸男『「事業仕分け」の力』(集英社,2010年)50頁

「事業仕分け」の力 (集英社新書)

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