名古屋市河村たかし市長は7日、東日本大震災で被災した岩手県陸前高田市と友好都市提携する方針を明らかにした。両市の教育委員会が協定を結んで中学生の交流を続けているが、全市的に提携し交流を深める。名古屋市と、国内他都市との友好提携は初めて。
 記者会見で河村市長は「2月に陸前高田市の戸羽太市長が名古屋にお見えになった際に話があった。今後、両市の検討会議で具体的な中身を話し合っていく」と述べた。名古屋市は、陸前高田市の復興支援のため、幅広い職種の職員を長期的に派遣する「丸ごと支援」を継続。2012年5月には、教委レベルでの「絆協定」を結んだ。友好提携で、産業など交流する分野を広げる考えだ。河村市長は「個人的には、名称は『姉妹都市』よりも『兄弟都市』の方がいい。名古屋も陸前高田も海にゆかりがある。鳥羽一郎の『兄弟船』だ」と話した。

本記事では,名古屋市における友好都市の取組を紹介.
現在,「ロサンゼルス市」「メキシコ市」「南京市」「シドニー市」「トリノ市」と「姉妹友好都市提携」*1を結ぶ同市.同提携では特に「中国との提携の場合」「姉妹」という語を用いることで「どちらが姉か妹かという上下関係の問題が生じること」から同市では「友好都市」として「5都市を合わせて「姉妹友好都市」*2と呼ぶ,という.
本記事によると,「国内他都市との友好提携は初めて」とのこと.「行政丸ごと支援」*3が契機となる陸前高田市との結びつき.「姉妹友好都市提携」により結びつき方は,支援にとどまらない「結束型」*4に移行されるのだろうか.具体的な「姉妹友好都市提携」事業は,要観察.

*1:名古屋市HP(観光・イベント情報名古屋市のプロフィール市の概要)「姉妹・友好都市

*2:前掲注1・名古屋市(姉妹・友好都市)

*3:名古屋市HP(暮らしの情報消防と防災防災東日本大震災への本市の対応) 「名古屋市の被災地支援の取り組み

*4:ロバート・パットナム『孤独なボウリング』(柏書房,2006年)19頁

孤独なボウリング―米国コミュニティの崩壊と再生

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