滋賀県が歳入増加策として県庁舎(大津市)で始めた企業広告が5年目にして軌道に乗りつつある。庁内ポスターと懸垂幕を提案したものの当初不調だったが、3年目から宣伝効果が徐々に企業に認められ、本年度は収入が初めて200万円を突破しそうだ。
 県は現在、本館と新館、東館、大津合同庁舎の廊下やエレベーターの壁にポスター掲示板50カ所を設けている。広告料は1カ所につきB2判で月5千円、A1判で月7千円。懸垂幕(縦20メートル、横1・9メートル)はJR東海道線の列車から見える大津合同庁舎外壁で昨年度から始め、月25万円。
 本年度の広告収入は9日時点で早くも181万円に達している。内訳はポスターが81万円、懸垂幕が100万円。契約は計10社で、広告物はマンション販売が多く、証券会社の少額投資非課税制度のサービス、農協の定期預金などもある。収入は初年度の2010年度は契約1社で7万円、11年度は0社と低迷した。年間契約から月ごとに利用しやすくしたことに加え、12年度にマンションの広告を見た人たちが実際に物件を購入したことで評判になり、同年度は8社59万円、13年度は12社170万円に急増した。
 県によると、広告を見る月間延べ人数は、ポスターが県職員と来庁者の約6万人、懸垂幕は列車から見る人で約200万人という。企業や飲食店から問い合わせが増えており、県総務課は「新たな広告手法も検討中」と意気込む。問い合わせは同課TEL077(528)3110。

本記事では,滋賀県における庁舎内での広告募集の取組状況を紹介.同取組は,同県HPを参照*1
対象となる施設は,同県の「県庁本館」「県庁新新館」「県庁旧新館」「大津合同庁舎」*2となる.広告の掲載に要する価格は,各館と掲載広告のサイズにより異なり,「本館」では「4枠」を「B2版」で「5,000円/枠・月」,「新館」は「25枠」を「A1版」であれば「7,000円/枠・月」「B2版」では「5,000円/枠・月」,「旧新館」は「8枠」を「A1版」では「7,000円/枠・月」,「B2版」では「5,000円/枠・月」,「東館」は「2枠」を「B2版」で「5,000円/枠・月」,「大津合同庁舎」は「4枠」を「B2版」「4,000円/枠・月」と「月単位」の「契約」*3で募集する.
本記事によると,2014年度は現在までに「契約は計10社」の広告を掲載誌,総額「181万円」と「歳入確保」*4に結びついてる模様.他自治体での庁舎内広告事業による掲載状況も,要確認.

*1:滋賀県HP(県政情報入札・公有財産・広告広告主の募集滋賀県庁本館等の広告(ポスター)の募集について)「滋賀県庁本館等の広告(ポスター)の募集について

*2:前掲注1・滋賀県滋賀県庁本館等の広告(ポスター)の募集について)

*3:前掲注1・滋賀県滋賀県庁本館等の広告(ポスター)の募集について)

*4:稲沢克祐『自治体歳入確保の実践方法』(学陽書房,2010年)157頁

自治体歳入確保の実践方法

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