東京都議会の塩村文夏都議(35)の一般質問中に「早く結婚すればいい」などとセクハラのやじが飛ばされた問題で、一部の発言を認めた自民党鈴木章浩都議(51)が23日午後、都庁で塩村都議に謝罪した。記者会見で議員辞職は否定した。同日、会派を離脱した。
「早く結婚していただきたいという思いがあった」と語り「配慮が足りなかった」と弁明した。会見では、これまで否定していたことに質問が集中した。「『子どもを産めないのか』とか、ほかの発言も一緒に取り上げられ、謝罪する機会を逸してしまった」と繰り返し「謝罪が遅れたことは申し訳なく思う」と述べた。

本記事では,東京都議会における「非議会的表現」*1への対応について紹介.
「感情的応酬を抑制して理性的討議を可能」*2とするために定められている議会規則.東京都議会規則第108条では「何人も会議中は、みだりに発言し,騒ぎその他議事の妨害となる言動をしてはならない」*3と規定する.では,非議会的表現は皆無か.実際には本記事が述べるように「ヤジは飛ばされる」.
また,「飛ばされ」たヤジは飛ばしっぱなしか.そうではない.ヤジは記録される.例えば,帝国議会から国会の会議録を検索すると出てくヤジの表現では,「ヒヤヒヤ」の定形句が多い,もう一つの定形句は「と叫ぶ者あり」.こちらの定形句は,都議会の「会議録」*4を検索するとよく出てくる.方や,「ヒヤヒヤ」は出てこない.
とはいえ,当該「非議会的表現」としてのヤジもまた,同規則第121条に基づき「会議録」には恒久的に記載されるはず.目にする度に「冷や冷や」するのだろうか.要確認.

*1:有賀弘・阿部斉・斎藤眞『政治 個人と統合第2版』(東京大学出版会,1994年)97頁

政治: 個人と統合 (UP選書)

政治: 個人と統合 (UP選書)

*2:前掲注1・有賀弘・阿部斉・斎藤眞1994年:97頁

*3:東京都HP(条例・規則集)「東京都議会会議規則」(昭和三一年九月二一日)

*4:東京都HP(東京都議会)「会議録