草加市は23日、草加せんべいの普及を促進する条例案を発表した。草加発祥の「草加せんべい」の伝統と産業を守り、次代に継承するための理念、市民と事業者の役割を明らかにし、普及や促進に努めるよう定めている。近く開会する2月市議会に提案する。
 市によると、特産品の普及をうたった全国68自治体の条例の中でも、せんべいの条例案は初めてという。条例案によると、事業者は草加せんべいの伝統的製法を尊重し、草加せんべいの魅力を高め、地域の活性化に貢献することや情報を国内外に広く発信。市は普及促進と生産振興に必要な施策に取り組み、市民は事業者や市が行う取り組みに積極的に参加し、協力するよう努める。
 市は取り組みの一例として、2015年度から「ふるさと納税」の返礼品に草加せんべいを検討。3月15日に草加松原で開催される「太鼓橋ロードレース大会」の参加賞として味くらべセットを配布する。今年5月にイタリア・ミラノで開催されるミラノ万博会場で、事業者が草加せんべいを焼いて世界にPRする事業費270万円を新年度予算案に盛り込んでいる。
 市によると、1968年度で120店あった市内のせんべい業者は2000年度に70店、14年度は50店まで減少。市は「この機会にあらためて全国的に有名な草加せんべいの普及、促進を図りたい」と意気込んでいる。

本記事では,草加市における「草加せんべいの普及を促進する条例案」を紹介.
現在のところ,2014年「12月22日」から2015年「1月20日」までの間,パプリックコメントを実施された同条例の「素案」は,同市HP*1において確認ができる.同素案によると,「懸念される草加せんべいの衰退を食い止める」こと,そして,「関係者の相 互連携のもと」「草加せんべいの普及促進を目指した取組を推進」し「草加せんべいに関 する産業の振興及び地域社会の活性化を図る」*2ことを目的に制定.同条例内では,「草加せんべいに関する伝統及び産業を守り.次代に継承していくため」の「基本理念」を規定するとともに,「市民の参画及び協力」「事業者の役割」「市の役割」*3に関する内容を規定する.同条例制定後の具体的手な「政策誘導」*4の取組は,要確認.

*1:草加市HP( 組織一覧総務部)庶務課行政係パブリックコメント平成26年度草加せんべいの普及を促進する条例(素案)概要)「草加せんべい普及促進条例(素案)の概要

*2:前掲注1・草加市草加せんべい普及促進条例(素案)の概要)1頁

*3:前掲注1・草加市草加せんべい普及促進条例(素案)の概要)3頁

*4:吉田利宏, 塩浜克也『法実務からみた行政法 エッセイで解説する国法・自治体法』(日本評論社,2014年)16頁