兵庫県明石市は2015年度の大卒職員採用試験を、公務員では最も早い国家公務員総合職試験と同日の5月24日に行う。統一試験日の7月26日に加え、前倒しで実施することで、早期に優秀な人材の確保を図る。また14年度に続いて1次試験での教養試験をなくし、民間企業志望者も含め幅広い人材を募る。
 事務、土木、建築、電気・機械職の計約30人の採用を予定。1次試験の2日目は、兵庫県、神戸市の試験日と同じ6月28日を含む日程で行い、併願できない設定とする。
 教養試験に代わり、会場で90分かけてエントリーシートに学生時代の活動などを記入してもらい、人物や意欲を見極める。同シートの得点が基準に達した人は、2日目に集団討論、個別面接があり、教養試験は2次で実施する。
 市は07年度から、法律などの専門試験をなくし「人物重視」の採用を開始。同年度から応募者数の増加傾向が続いており、採用試験を春と夏の2回に増やした13年度以降は、2年連続で大卒事務職の応募が千人を超えた。またJR明石駅三ノ宮駅、JRの車内に、人事課職員が企画、出演するユニークなポスターを掲示し、幅広く人材を募っている。5月試験の申し込みは5月8日まで。市人事課TEL078・918・5006(新開真理)

本記事では,明石市における職員採用試験の取組を紹介.
2014年2月4日付の本備忘録でも記録した,「民間企業の採用選考活動の開始時期」のいわゆる後ろ倒しに伴う,自治体における採用試験の実施時期への「対応」*1の取組.通常の職員採用試験の日程に加えて,毎年度4月に実施し,5月連休頃には試験結果を確定してきた,神奈川県の「神奈川チャレンジ早期枠試験」は,「秋季チャレンジ試験」*2へと後ろ倒しをするなど,地方公務員の採用日程も後ろ倒しをする場合があるなか,本記事でも紹介されている通り,同市では「7月実施採用試験」とともに,「5月実施採用試験」として「公務員試験で最も早い国家公務員試験」である「平成27年5月24日(日)」に「実施」*3
加えて,同市の同試験では,「専門試験」を「実施し」なく「1次試験」は「「エントリーシート作成」のみ」とされるため,「公務員試験対策は不要」*4となる,いわゆる「「受験者負担軽減型」の「採用試験」」*5を実施.応募状況は,要確認.

*1:前掲注1・総務省(大学生等の就職・採用活動時期の後ろ倒しに伴う平成27年度以降の地方公務員採用試験の日程について)

*2:神奈川県HP(神奈川県記者発表資料)「平成27年度の神奈川県職員採用試験(大卒程度)から新たに「秋季チャレンジ試験」及び「秋季技術職試験」を行います」(平成27年1月16日,記者発表資料)

*3:明石市HP(市政情報)「採用情報

*4:明石市HP(市政情報採用情報)「平成27年度実施 明石市職員採用試験案内」3頁

*5:大谷基道「自治体人事の転換点? 公務員受難の時代の人事行政」『地方財務』No.727,2015年1月号,22頁

地方財務 2015年 01月号 [雑誌]

地方財務 2015年 01月号 [雑誌]