今年から受験者の「全員面接」を掲げる兵庫県西宮市の職員採用試験に、昨年の3倍を超える2772人の応募があった。市は「予想以上。おそらく過去最多だろう」としている。
 全員面接は、景気回復で学生の民間志向が強まったことや、職員に必要な「対話力」をより重視するために打ち出した策。人事課によると、昨年の応募は過去10年で最低の870人だった。市は、筆記試験についても民間企業の採用試験で多く使われる基礎能力試験「SPI」で代用できるように変更し、今回の応募者のうち、SPIの選択者が1810人を占めた。民間企業の志望者層を引きつけたようだ。
 全員面接は今月11日から4日間に分けて実施。当初は課員10人ほどで対応予定だったが、1日700人近くにのぼるため、他課に応援を要請中という。(千種辰弥)

本記事では,西宮市における職員採用の取組を紹介.
2015年6月11日付の本備忘録で記録した,同市による職員採用の同取組.本記事によると前年度は「過去10年で最低の870人」であったなか,本年度は,SPIのみの「A−Ⅰ」型は,「1,810」名,(SPI),教養・専門による「A−Ⅱ」型は,「962」名の「応募」*1があったことが公開.
本記事によると「当初は課員10人ほどで」面接を「対応予定」であったもの,上記の応募数から「他課に応援を要請中」,という.「ビュロクラシーでありながらビュロクラシーではない」*2人材の選考に向けた,平準的な選考手続きというビュロクラシー化の取組は,要確認.

*1:西宮市HP(人事行政・職員採用(市政情報):現在募集中(正規職員の募集))「平成28年度職員採用試験の応募状況について(事務A)

*2:田尾雅夫『公共マネジメント -組織論で読み解く地方公務員 (有斐閣ブックス)』(有斐閣,2015年)238頁

公共マネジメント--組織論で読み解く地方公務員 (有斐閣ブックス)

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