二十六日発表された二〇一五年国勢調査人口(速報値)をもとに、都議選の選挙区ごとの人口に比例して議員定数を配分すると、現行の十二選挙区で「六増六減」の定数是正が必要になることが分かった。都議会は、選挙区ごとの定数配分などに関する検討会を設置し、来年の都議選から適用できるように、議員定数を定めた都条例を改正する方針を示している。
 都選挙管理委員会の発表によると、現行の議員定数と、人口に比例して配分する定数にずれが生じるのは十二選挙区。このうち、大田区(現行の定数八)、杉並区(六)、新宿区(四)、中野区(同)、北区(同)、墨田区(三)の六選挙区は、人口に比例して議員定数を配分すると現行の定数が一議席ずつ多い計算になる。
 一方、世田谷区(八)、練馬区(六)、江戸川区(五)、江東区(四)、町田市(三)、北多摩第三(調布市、狛江市=二)の六選挙区は、人口の比例配分よりも現行の定数が一議席ずつ少ないという。
 公職選挙法の特例が適用されている千代田区、島部の両選挙区を除くと、現行の定数による都議一人当たりの人口は、最少の中野区が八万二千百七十一人、最多の北多摩第三が十五万四千八百五十九人となり、格差は一・八八倍に。一〇年国勢調査人口に基づく格差は一・九二倍で、〇・〇四ポイント縮小した。

本記事では,東京都における都議会の議員定数の検討方針を紹介.
2015年度の「国勢調査人口」*1では,「区部」は「9,272,565人」と,前回調査からは「326,870人」「3.65%」の増加,「市部」は「4,156,446人」と「29,318 人」「0.71%」の「増加」*2となる.他方,「郡部」は「58,228人」と「522 人」「0.89%」の「減少」,「島部」は「26,495人」と「1,320人」「4.75%」の「減少」となる.同調査を踏まえた,都議会の「都議会議員定数較差等」は「今回」は「中野区選挙区」「1.00倍」とした場合,「北多摩第3選挙区」との間では,「前回」の「1.92倍」から「1.88倍」*3と較差は縮小している.
本記事では,同結果を踏まえて,「選挙区ごとの定数配分などに関する検討会を設置し」来年の都議選から適用できるように」「議員定数を定めた都条例を改正する方針」を紹介.「民意表出機能」*4を果たす選挙区の議員定数の検討結果は,要観察.