東京都はラッシュ時の電車の混雑緩和を目指し、国や鉄道会社なども参加する協議会を4月以降に立ち上げる。協議会が旗振り役となり、時差出勤や、オフィス以外で働くことができるテレワークといった取り組みをPRする。今夏には「快適通勤ムーブメント」と呼ぶ国民的運動を始め、鉄道会社には輸送力増強へハード面の整備も働きかける。
 大型連休前後に「快適通勤プロモーション協議会」として、PRイベントを開催する。民間企業にも協力を呼びかけ、今夏に早朝出勤やフレックスタイムのモデル事業の実施を検討する。「混雑している車両をリアルタイムで乗客に知らせる」「信号の時間短縮」といった、混雑緩和のアイデアも官民で出し合う。
 小池百合子知事は昨年の都知事選で満員電車の解消を公約していた。24日の記者会見では「満員電車の混雑緩和は社会の生産性向上のための重要な課題」と述べた。環境相時代に提唱した「クールビズ」を引き合いに「上から変わらないと、一斉にしないと、国は変わらない。企業や組織は動かない」と強調した。

本記事では,東京都における満員電車の混雑緩和の取組方針を紹介.
「鉄道を利用する方々,民間企業」に「時差出勤,フレックスタイム,テレワークなどをお願いする」*1「快適通勤ムーブメント」*2との名称の同取組.「快適通勤プロモーション協議会」を設置し,同協議会を「ベースにしていろいろな知恵を出し」「協力を呼び掛け」*3る方針が示されている.同取組の実現に向けた「民間事業者や住民まで」*4の協力状況は,要観察.

*1:東京都HP(都政情報知事について知事の部屋知事の記者会見知事記者会見/平成29小池知事「知事の部屋」 / 記者会見(平成29年2月))「小池知事「知事の部屋」/記者会見(平成29年2月24日)

*2:東京都HP(都政情報報道発表これまでの報道発表 報道発表/平成29(2017)年 2月)「快適通勤の実現に向けてムーブメントを展開していきますて」(2017年2月24日,都市整備局)」

*3:前掲注1・東京都(小池知事「知事の部屋」/記者会見(平成29年2月24日))

*4:伊藤正次,出雲明子,手塚洋輔『はじめての行政学』(有斐閣,2016年)230頁

はじめての行政学 (有斐閣ストゥディア)

はじめての行政学 (有斐閣ストゥディア)