京都市中京区の元立誠小の跡地活用で、市は15日、公募で事業契約の候補者に決まった不動産会社のヒューリック(東京都)との間で基本協定を結んだ。今後、具体的な施設の使用方法や事業内容について、市と同社、立誠自治連合会の3者協議に入り、合意を経て2020年夏までの開業を目指す。
 事業計画は市が公募し、専門家や住民代表を交えた選定委員会で、複合施設とする案が選ばれた。1927年に建てられた旧校舎を耐震補強し、文化事業や地域活動の拠点として活用する。新築のホテルを併設する。市が同社に土地を貸し付ける。
 提案内容では、旧校舎1階に自治会活動スペースやカフェ、ホールを設け、地元産品を扱う店舗も入る。グラウンドはイベント会場として使える場所とする。映画を中心に、住民や学生の団体などが取り組んできた文化活動が継続できるよう、開催枠の確保や利用料の割引を検討する。文化事業の収益の一部を、まちづくり活動に生かす構想もある。
 ホテル棟は敷地西側に建て、旧校舎2〜3階と合わせた「ザ・ゲートホテル立誠京都」を同社が経営する。
 15日は、市役所で協定締結式があった。門川大作市長は「地域の文化事業を継承、発展させ、校舎の価値も生かす充実した提案だ」と評価し、同社の吉留学社長は「文化の拠点を柱に、にぎわいとコミュニティー再生につなげるのが重要になる」と述べた。

本記事では,京都市における学校跡地利用の取組を紹介.
同市では「元立誠小学校跡地」を「公募型プロポーザル方式による契約候補事業者」を「選考」,本記事の通り,同社との間で「基本協定書」を2017年5月15日に「締結」*1.「文化事業スペース」「図書館」「屋外オープンスペース」「宿泊施設」「商業施設」「自治会活動スペースなど」の「複合施設」としての活用提案を踏まえて,同協定書の締結後,同市,同社と「地域住民の三者による事前協議会」を設置し,「契約の内容に関し協議を行い」「合意のうえ」「貸付契約を締結する」*2予定.複合施設化による「交流しあう場」*3としての利用方法等は,今後の協議過程は,要観察.

*1:京都市HP(まちづくりまちづくり支援・調査・企画学校跡地の活用)「元立誠小学校跡地活用に係る基本協定書の締結式について

*2:京都市HP(まちづくりまちづくり支援・調査・企画学校跡地の活用元立誠小学校跡地活用に係る基本協定書の締結式について)「元立誠小学校跡地活用について

*3:松井望「公共施設の複合化とその管理」公益財団法人日本都市センター『超高齢・人口減少時代に立ち向かう』(公益財団法人日本都市センター,2017年)153頁

超高齢・人口減少時代に立ち向かう-新たな公共私の連携と原動力としての自治体-(地域経済財政システム研究会WG報告書)

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  • 作者: 井手英策,沼尾波子,村山卓,松井望,佐藤宏亮,宮崎雅人,関口智,清水浩和,公益財団法人日本都市センター
  • 出版社/メーカー: 公益財団法人日本都市センター
  • 発売日: 2017/05/12
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