伊那市とフィットネスジム運営のRIZAP(ライザップ)は14日、60代の市民を対象に健康増進プログラムを始めた。ライザップなどが開発した体力年齢で参加者を測定し、10歳若返りの改善があれば1人につき5万円を市が同社に支払うなどとした「成果報酬型」で実施する。国民健康保険加入などの要件を満たした46人が参加し、3月25日までの全8回。同社トレーナーの指導で運動と食事管理を日常生活の中に習慣付け、健康と体力の向上で結果を求める。
 数人でチームを組み、目標を共有しながら力を合わせる手法で展開。「間食を減らして百名山登山を再開する」「マラソン大会の完走を目指す」「15年前の洋服が着られる体になりたい」など、それぞれ発表して意識を高めた。
 たんぱく質を摂取する食事法を学び、トレーナーは1日の食事量について「朝3、昼5、夜2の割合で」と指導。運動は筋力トレーニングと有酸素運動を取り入れた屈伸で、県歌「信濃の国」に合わせて行い、自宅における日々の継続を呼び掛けた。
 5年前に病気を患い体力の衰えを感じて参加した北原敏廣さん(67)=美篶=は「今まで日常的に運動を継続するのは難しかったが、楽しみながら続けられそう。目標は10キロ減」と笑顔。荒井の67歳女性は「運動を日課にするメニューがあればと思っていた。科学的なデータやシステムも構築されているので『違うぞ』っていう感じ」と心地良い汗を流した。
 ライザップにとって成果報酬型の取り組みは全国初。瀬戸健社長は「やるべきことをやってもらえれば、結果は出る」と自信を示した。
 白鳥孝市長は「注目されるライザップとのコラボレーションで、1人でも多く健康になれば」と期待。参加者数が200人の募集定員を下回ったことについては「要件を設けたために参加がせばまった。結果が出ればさらに広がりを持たせられる」とした。

本記事では、伊那市における健康増進の取組を紹介。
同市では、同社と「共同」により「シニア層を対象」に「完全成果報酬型の健康増進プログラム」*1を開始。同プログラムの第1回は、2018年「1月14日(日)」の9:00から」「1グループ 90 分」とし、「9:00、11:00、13:00、15:00、17:00」の「5グループ」*2を実施。「9:10」から「参加者同士の自己紹介等の「ウォーミングアップ」の後、「9:20」に「体力測定」、「9:35」に「目標設定と食事管理」に関する「講義」、「10:15」からは「トレーニング」*3となる。「異なるセクター間」*4での連携による健康増進の取組。同取組の結果は、要観察。

*1:伊那市HP(広報フォトライブラリー)「「伊那市ふるさと納税×RIZAP(ライザップ)」記者会見を行いました(平成29年11月8日)

*2:伊那市HP(くらしの情報新着一覧)「伊那市 健康増進プログラム初回の開催について

*3:前掲注2・伊那市伊那市 健康増進プログラム初回の開催について)

*4:近藤克則『健康格差社会への処方箋』(医学書房、2017年)240頁

健康格差社会への処方箋

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