橿原市が近鉄大和八木駅南側に建設した複合ビル「ミグランス」(地上10階、地下1階)のうち、1〜4階の市役所分庁舎が13日、開庁した。
午前8時15分から式典があり、森下豊市長は「長い時間がかかったが、ようやく完成したことを心から喜びたい。市民にとって便利で、生活に潤いを持たせてくれる場になれば」とあいさつ。訪れた市民らと一緒にくす玉を割った。
分庁舎には、市民窓口課や保険医療課、子育て支援課など市民生活に直結する13課が集約され、4月からは市民限定でパスポートも交付される。住民票交付の手続きに来た市内の主婦(50)は「駅に近くて便利になった。明るい雰囲気で気持ちがいい」と話していた。
ビル建設の総事業費は97億円。ほかに、会議や展示会などに有料で利用できる100人収容のコンベンションルーム(4階)、無料の展望施設(10階)、駐輪場(1階)、67台分の地下駐車場などを備える。5階より上は「カンデオホテルズ奈良橿原」(139室)が入り、15日に開業する。
本記事では、橿原市における庁舎開庁を紹介。
「大和八木駅南側」に「庁舎と観光施設等からなる複合施設の整備」*1を進めてきた同市。同施設の「愛称」は「公募」により選定され「ミグランス」*2とされている。同庁舎の「1階」には「市民窓口課」「保険医療課」「水道開閉栓受付窓口」、「2階」は「介護保険課」「地域包括支援課」「福祉総務課(総務担当)」「福祉総務課(生活支援担当)」「福祉総務課(地域福祉担当)」「障がい福祉課」「子育て支援課」「こども未来課」「子育て総合窓口」、「3階」は「税務課(市民税・国民健康保険税・軽自動車税担当)」「税務課(固定資産税担当)」「収税課」「会計課」「生活福祉課」、「4階」は「財産活用課」*3が配置されている。庁舎以外では、協定書段階では「観光施設」として供用されており、「5~10階」が「宿泊施設」、「1階」は「飲食物販等施設」「1~ 2階」に「コンベンション施設」、「10階」に「展望施設」、「1階及び10階」に「観光振興支援施設」、そして、「地下1階」には「駐車場」*4が配置されることが計画。駅近となることで、住民と庁舎の「物理的距離」*5も近くなりうる同取組。実際に訪問してみたい。要確認。
*1:橿原市HP(事業者向け)「八木駅南市有地活用事業」
*2:橿原市HP(事業者向け:八木駅南市有地活用事業)「複合施設愛称が決定しました!」
*3:橿原市HP(施設一覧)「分庁舎ーミグランスー」
*4:橿原市HP(事業者向け:八木駅南市有地活用事業:八木駅南市有地活用事業に係る協定書の締結について)「八木駅南市有地活用事業に係る協定書の締結について」2頁
*5:松井望「第9章 組織・権限と機構管理」柴田直子・松井望編著『地方自治論入門』(ミネルヴァ書房、2012年)190頁