景観を守るため、屋上看板や突き出し看板を規制する芦屋市の屋外広告物条例が7月、施行から2年を迎えた。条例は七つの規制区域に応じて看板の色や文字の大きさなどの規制を定め、突き出し看板の規制は「日本一厳しい」とされる。市は昨年10月、改修費や撤去費の補助額を上乗せ。以降、改修や撤去の申請は増え、今年6月までに56件に上っている。(風斗雅博)
 同条例は「日本一美しいまち」を目指し、2015年12月に制定。16年7月1日に施行された。市内全域で屋上広告とアドバルーンを全面禁止し、七つの規制区域ごとに看板の大きさや色、掲示する位置などを規定。市街地や住宅地、道路や川沿いなどエリアに応じて規制の度合いを変えている。改修計画に沿って3〜10年の経過措置期間は掲示できるが、それ以降は50万円以下の罰金が科される可能性がある。
 市によると、条例の規制対象となる広告物は、計1603個(17年7月時点)で、全体の約20%にあたる。当初、市は上限を100万円とし、看板などの改修費用は2分の1を、撤去費用は3分の2を設置者に補助する制度を用意したが、条例施行後の1年間で申請は17件にとどまった。
 このため市は昨年10月から、補助額の上限を100万円から200万円に増額。来年7月から罰則が適用されることもあり、改修や撤去の申請件数は伸び、今年6月末までに計56件を受け付けた。
 同市の担当者は「(補助金の)増額というよりも、周知や指導の結果ではないか。景観に対する意識が変わってきたと期待したい」と話している。

本記事では、芦屋市における屋外広告物条例の実施状況を紹介.
2015年10月7日付2016年1月13日付同年7月8日付同年11月10日付の各本備忘録で記録した同市における同規制。「条例の基準に適合しない広告物」を「改修又は撤去を行なう場合」の「費用の一部を助成」する「補助金額」に関しては、2019年「6月30日までに補助事業を完了させるもの」の「改修費用」の「補助率」は「2分の1」とし「限度額」は2017年「10月1日から」「100万円を200万円に改定」、「撤去費用」に関しては補助率は「3分の2」のところ同じく「200万円」*1としている。なお、2021年「6月30日までに補助事業を完了させるもの」の「改修費用」は「3分の1」と「50万円」、「撤去費用」は「2分の1」「50万円」*2となる。本記事によると、2018年「6月までに56件」の申請があった模様。同助成により「行為主体自らが行為を変えようとする」*3ことになる同規制。今後の実施状況も要観察。

*1:芦屋市HP(まちづくり景観・まちづくり屋外広告)「屋外広告物の改修・撤去に係る補助制度のご案内

*2:前掲注1・芦屋市(屋外広告物の改修・撤去に係る補助制度のご案内)

*3:礒崎初仁『自治政策法務講義 改訂版』(第一法規、2018年)137頁

自治体政策法務講義 改訂版

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