兵庫県淡路島内のタクシーに、米配車大手ウーバー・テクノロジーズの配車アプリを導入する実証実験が21日、島内で始まった。アプリを活用し、島外から訪れた人や外国人観光客らが気軽に移動できる環境を整える。同社とタクシーとの連携は国内初。(渡辺裕司)
 実証実験は観光客らの移動手段を確保し誘客につなげようと淡路県民局が実施する。ウーバーは世界の600以上の都市で、約50の言語でアプリを提供。海外では一般ドライバーが自家用車を使って客を運ぶ「ライドシェア」事業で成長したが、日本国内では「白タク行為」として法に抵触する。今回、タクシー業界と連携することになった。
 乗客はアプリをダウンロードして利用。現在地を入力し配車が確定すれば、ドライバーや車両番号、予想料金や目的地への到着時刻などが事前に分かる。運賃はアプリを通じてクレジットカードで決済される。
 実証実験に参加するのは島内のタクシー会社9社の40台。車内にウーバーのアプリが入った端末を搭載し、ドライバーが約1カ月間の研修を受けた。
 初日は淡路市の淡路夢舞台国際会議場で開始式典があり、吉村文章淡路県民局長や池田昌宏県タクシー協会淡路島支部長らが参加した。ウーバー・テクノロジーズでアジア太平洋地域のモビリティ事業を統括するアミット・ジェイン氏は「タクシー会社の収益最大化に貢献し、住民や国内外の人がストレスなく容易に移動できるようにしたい」とあいさつ。続いてかれん・ケリー駐大阪・神戸米国総領事が、ウーバー配車アプリを利用してタクシーに乗り込んだ。
 実証実験は来年3月末まで行われ、利用動向を検証する。同県民局県民交流室未来島推進課TEL0799・26・2014

本記事では、兵庫県における実証事件の取組を紹介。
同県の淡路県民局では、同社の「配車アプリ」を利用した「タクシー配車システムを淡路島内」で「実証実験」*1を実施。同社による同実証実験の概要の解説によると、「利用対象者」は「観光客を含む来島者全般および淡路地域住民を含む全て」であり、「配車区域」は「原則として淡路島内での乗降車」とし「島内から乗車し島外での降車は可」*2となる。「タクシー事業者」は「淡路島内タクシー事業者から公募」*3されており、本記事によると「島内のタクシー会社9社の40台」が実施することとなる模様。「ICTを駆使」*4した同取組。実証実験の結果は、要観察。

*1:兵庫県HP(県政情報・統計(県政情報)県民局・県民センター情報淡路県民局)「局長メッセージ(淡路県民局・吉村文章)

*2: UBER HP(ニュース)「日本 | 2018 年5月22日 Uber、淡路島においてタクシー会社・兵庫県淡路県民局との三者による 日本初となる実証実験の契約を締結

*3: 前掲注2・UBER (日本 | 2018 年5月22日 Uber、淡路島においてタクシー会社・兵庫県淡路県民局との三者による 日本初となる実証実験の契約を締結)

*4:稲継裕昭編著『シビックテック』(勁草書房、2018年)、124頁

シビックテック: ICTを使って地域課題を自分たちで解決する

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