福井県坂井市は8月24日から、ふるさと納税の寄付者がその場で返礼品を受け取ることができるサービスを東京都品川区の戸越銀座商店街にある市アンテナショップで始める。市によると、こうした取り組みは全国で初めて。
 全国の返礼品情報を掲載しているインターネットサイト「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンク(東京)と連携して始めるもので、クレジットカードで5千円〜5万円を寄付する人が対象。
 寄付者がアンテナショップに出向いて寄付をすると、ふるさとチョイス内の寄付者の個人ページに「電子感謝券」が発行される。この電子感謝券を提示すれば、アンテナショップにある返礼品を受け取ることができる。
 坂井市の返礼品は約480種類あり、このうちアンテナショップではコシヒカリや若狭牛、日本酒などを販売している。複数の返礼品を組み合わせることもできるという。事前に寄付した場合でも、後日アンテナショップで返礼品を選ぶことができる。
 坂井市ふるさと納税は、市民が提案した事業ごとに目標額を設定、寄付を募る方式を採用している。18年度は▽丸岡周辺のにぎわい創出▽小中学校の特別教室のエアコン設置―など7事業で寄付を募っている。
 坂井市によると、寄付者の約45%が首都圏在住者。市企画情報課は「このサービスを通して寄付者に直接お礼を述べられるほか、寄付が使われる事業への関心も高めてもらえる。結果として坂井市のファン拡大に結びつくと思う」と効果を期待している。

本記事では、坂井市におけるふるさと納税の取組を紹介。
同市では、同市へのふるさと納税の「約45%が首都圏から」である現状を踏まえて、同市「アンテナショップ」にて「納税と同時にその場で返礼品」を「渡」すことが「納税者へのサービスの向上につながる」*1との認識に基づき、同取組を開始。本記事で紹介されている通り、利用者は同社が「提供する電子感謝券サ ービス」を「活用」し、「店舗」では「ふるさと納税コンシェルジュ」 の「ネームプレートを付けたスタッフ」が「使用方法の説明」をすることとなる。寄付による「さまざまな使途」*2を得るための同取組。利用状況は、要観察。

*1:坂井市HP(報道発表アンテナショップ × ふるさと納税 全国初! その場で返礼品がもらえるサービスを始めます!)「アンテナショップ × ふるさと納税 全国初! その場で返礼品がもらえるサービスを始めます! 「電子感謝券」を活用した納税を「ふるさと納税コンシェルジュ」がサポート

*2:沼尾波子「自治体の税財政 制度と予算」幸田雅治編『地方自治論 変化と未来』(法律文化社、2018年)173頁

地方自治論: 変化と未来

地方自治論: 変化と未来