ふるさと納税制度で八王子市は、返礼品をこれまでの15品から77品に増やした。地場産品だけの品ぞろえにしたといい、12月末までに100品以上を目指す。八王子の多彩な魅力を伝え、同制度による市への寄付を増やす狙いだ。
 市は、9月に総務省から「地場産品でない」と指摘を受けた2品を返礼品から外す一方、地元で製造されるなどした品を大幅に増やした。市内に店を構え、世界コンクールで入賞したパティシエの洋菓子、市内で織られた伝統工芸品「多摩織」のストールや着物などだ。
 同制度で市から「流出」した税収は増加している。2016年は2億9370万円だったが、17年は5億678万円だった。18年は10月末時点で、6億8227万円に達している。一方、市への寄付額は低調だ。17年は810万円にとどまり、市の「赤字」は約5億円に上る。
 市の担当者は「返礼品を刷新したことによって、少しでも税収の回復につながれば」と話している。

本記事では,八王子市におけるふるさと納税の取組を紹介。
2018年9月13日付及び同年11月19日付各本備忘録で記録した総務省によるふるさと納税による返礼品に関する調査の結果。同市では,同調査結果を踏まえて,同年「11月15日」に「ふるさと納税のリニューアル」*1を実施。具体的には,返礼品には「市内で製造されたもの」「市内で生産された原料を使用するもの」「市内で提供されるサービス」の「地産地消」に「こだわり」,「生産者や職人」の「ものがたり」を「伝え」るとともに,「体験型返礼品」,「まちづくりの取り組みを応援する」「応援型寄附」を「用意」*2。また,同「制度の趣旨をふまえ」て,同日「をもち」「市民」「への返礼品の送付を行わない」*3ことにもなる。以上の取組を通じた,「外の地域との結びつき」*4の結果は,要観察。

*1:八王子市HP(市政情報市の政策・計画とまちづくり政策・計画ふるさと納税)「八王子市のふるさと納税が新しくなりました

*2:前掲注1・八王子市(八王子市のふるさと納税が新しくなりました)

*3:前掲注1・八王子市(八王子市のふるさと納税が新しくなりました)

*4:西川一誠『「ふるさと」の発想』(岩波書店,2009年)146頁

「ふるさと」の発想―地方の力を活かす (岩波新書)

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