■民間トイレ、五輪観戦者らに開放 千代田区が協定、都内初(東京新聞2019年1月23日)

 千代田区は、二〇二〇東京五輪パラリンピックの観戦者や観光客に、区内の民間施設のトイレを開放する「ちよだ安心トイレ推進事業の実施に関する協定」を、各事業者との間で締結した。

 区内には日本武道館東京国際フォーラム皇居外苑と三つの五輪競技会場がある。マラソンコースの一部にもなっており、大会期間中には、競技を見ようと多くの人が訪れることが見込まれる。観戦時や、その前後にも安心して街歩きを楽しんでもらおうと、区は民間事業者に協力を得て、誰でも快適に利用できるトイレを確保した。

 協力するのは、有楽町やお茶の水秋葉原などの商業施設やオフィスビル、区内二十二カ所のローソンなど。

 五輪開催まで五百五十五日となった今月十六日、石川雅己区長が各事業者に協定書を手渡した。この日からパラリンピック終了までの期間、区内計百四十九カ所のトイレが誰でも使えることになった。事業者には協力金三万円が支給される。

 利用できるトイレの入り口などには、案内用に英語と日本語の周知用パネルやステッカーを掲示する。パネル内のQRコードからは区のホームページにつながる。同ページで日、英、中、韓の四言語でトイレの場所や設備情報を発信する予定。

 区の担当者は「都内初の試み。居心地の良い街を目標に、観戦客や観光客を官民連携でおもてなししたい」と五輪に向けて意気込みを話していた。 (長竹祐子)

本記事では,千代田区における協定締結の取組を紹介。

同区では,2,019年1月16日に「19者」の「民間事業者」と「ちよだ安心トイレ推進事業の実施に関する協定」を「締結」*1。同協定に基づき,「協定事業者」である「19者」では,「観光客および東京2020大会期間中の観戦客」に対して,同時業者が「所有・管理する」「40施設のトイレが開放」*2されることとなる。同協定に基づくトイレの利用を契機とした,「持ちつ持たれつ」*3の成果は,要観察。

*1:千代田区HP( 区政 : 広報プレスリリース平成31年プレスリリース : 平成31年1月プレスリリース )「観光客・来街者に民間施設のトイレを開放!~東京2020大会に向け、19者と協定を締結、協力金も~(平成31年1月10日配信)

*2:前掲注1・千代田区観光客・来街者に民間施設のトイレを開放!~東京2020大会に向け、19者と協定を締結、協力金も~(平成31年1月10日配信))

*3:クリス・アーンスト,ドナ・クロボット=メイソン 『組織の壁を越える 「バウンダリー・スパニング」6つの実践 』(英治出版,2018年)294頁

組織の壁を越える――「バウンダリー・スパニング」6つの実践

組織の壁を越える――「バウンダリー・スパニング」6つの実践