北海道東川町、10万円支給開始 融資で先払い、給付金から返済(共同通信2020年4月30日)

 北海道東川町は30日、新型コロナウイルスの感染拡大で、国が全国民に一律10万円を配る「特別定額給付金」について、地元金融機関が住民に同額を無利子融資し、町が給付金から後日返済する形で、事実上の支給を始めた。10万円が住民に届くのは全国の自治体で最も早いとみられる。

 町によると、生活に困っている世帯にいち早く現金を届けようと措置を講じた。町農協か、町内に支店を置く北央信用組合(札幌市)に口座がある世帯が対象で、28日から申請手続きを始めていた。

 

相馬市が申請書を発送 連休明けにも10万円給付、1万4000世帯に(福島民友新聞2020年4月28日)

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて政府が全国民に一律10万円給付する「特別定額給付金」で、相馬市は27日、市内約1万4千世帯に申請書を発送した。市によると30日から順次各世帯に届く予定で、5月1日までに返送があった申請に関しては連休明けの7日にも給付できるという。

 10万円給付を巡っては全国の自治体で今月中の開始を目指す動きも出ているが、福島県内では最も早い開始となる見通し。

 送付する申請書は、国から示された様式を採用した。届いた家庭は、世帯主の名前や振込先の口座番号などを記入した上で、口座や本人が確認できる書類を添付して市に返送する仕組み。給付を希望しない場合は、チェック欄に記入して辞退する。

 国で準備が整い次第、マイナンバーカードを使ったオンラインによる申請も可能となる。

 夫と子ども4人家族の同市の会社員女性(25)は「夫の仕事にも影響が出ており自分も育休中のため、早い給付は本当に助かる。生活費として活用したい」と話していた。

 相馬市では30日に見込まれる国の補正予算成立に先立ち、市の基金などで立て替える形での給付とした。27日の市議会臨時会で、約35億3800万円の関連費用を盛り込んだ予算案を可決した。

両記事では,東川町と相馬市における感染拡大対策の取組を紹介.

同町では,「特別定額給付金の支給には時間がかかる」ことから,「新型コロナウイルス感染症による影響」により「給付金を緊急に必要とされている方を対象」とした,「特別定額給付金と同額を先払い」する「貸し付け」の「しくみ」*1を開始.第1記事では同町で申請に基づく「事実上の支給」が開始されたことを紹介.

また,同市では,2020年「4月27日」に「開催された市議会臨時会で給付金の予算措置を含む補正予算が可決」されたこと受けて,「市内全世帯への申請書などが同封された封書」を「相馬郵便局」*2から郵送開始.第2記事によると同市では「市の基金などで立て替える形での給付」を開始する模様.

「生活に密接に結び付いている」*3市区町村による同給付金給付の迅速化への取組.今後の給付状況は要観察.

 

*1:東川町HP(新型コロナウイルス感染症に関するお知らせ)「特別定額給付金と先払い制度

*2:相馬市HP(市政情報広報広聴トピックス2020年4月)「【2020年4月27日】一日でも早い給付を目指す 特別定額給付金

*3:入江容子「私たちの身の回りにある「地方自治」」入江容子・京俊介『地方自治入門』(ミネルヴァ書房,2020年)8頁

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