地方行政のデジタル化 地制調が答申、システム標準化を (日本経済新聞2020年6月17日)

 政府の地方制度調査会(首相の諮問機関)は17日、人口減に対応した自治体のあり方に関する答申をまとめた。行政の人手不足の深刻化を見据え、地方行政のデジタル化や市町村の広域連携強化などを盛り込んだ。6月中にも安倍晋三首相に提出する。総務省は答申の内容を踏まえ、地方自治法などの改正を検討する。

 答申では新型コロナウイルスの大都市圏での感染拡大を踏まえて「人口の過度の集中に伴うリスクを浮き彫りにした」と指摘した。

 デジタル化では、地方行政全体の効率化を図るため、各自治体が使う情報システムについて標準様式を法制化するよう提言した。マイナンバーカードの普及を図り、国・地方の行政手続きのデジタル化推進も明記。人工知能(AI)などの専門人材確保に向け、国が自治体を支援する必要性を強調した。

 広域連携を巡っては、連携の中心となる市と他の市町村が合意形成を図る際のルール整備などを提案した。ただ法制化は「関係者と十分な意見調整を図る」ことを求めた。複数の自治体でつくる「圏域」を新たな行政主体に位置づける構想は地方側の慎重論に配慮し、記載を見送った。議員のなり手不足が深刻な地方議会については、自治体と請負関係にある法人の役員らが議員兼業を禁止されているため、請負範囲の明確化などを求めた。

本記事では,地方制度調査会における答申のまとめを紹介.

にて審議の開催を記録した「第32次地方制度調査会」*1.同調査会に対しては,「人口減少が深刻化し高齢者人口がピークを迎える2040年頃から逆算し顕 在化する諸課題に対応する観点から」,「圏域における地方公共団体の協力関係」,「公・共・私のベストミックスその他の必要な地方行政体制のあり方について」の「調査審議を求め」ることが「諮問事項」*2とされたなか,2年間の審議審議を経て,2020年6月17日に開催された「第5回総会」にて,答申案となる『2040 年頃から逆算し顕在化する諸課題に対応するために必要な地方行政体制のあり方等に関する答申(案)』が,*3が審議.本記事によると同回総会をもって「答申をまとめた」模様.

デジタル化の進展に伴う「業務の在り方」*4の推移は,要観察.