コロナ禍で赤字のジブリ美術館 「応援して!」の寄付サイト、目標1000万円を1日で突破(東京新聞2021年7月18日) 

 東京都三鷹市の「三鷹の森ジブリ美術館」が新型コロナウイルスによる入館者急減で大幅赤字となり、市がふるさと納税を使って15日に寄付の募集を始めたところ、わずか1日で目標の1000万円を突破した。全国のジブリファンからの寄付はその後も増え続け、関係者を驚かせている。
◆例年65万人が9万人にまで激減、「運営の限界」
 例年65万人が訪れる人気施設だが、昨年2月以降の臨時休館や入場制限の影響で、2020年度の入館者は約9万人と落ち込んだ。6億6000万円を見込んでいた入館料収入も1億5000万円に減り、大幅な赤字に転落。積み立ててきた修繕費から3億5000万円を取り崩し、市も5000万円を支援して急場をしのいだ。
 市は「運営の限界に来ている」(河村孝市長)と判断。ふるさと納税サイトの「ふるさとチョイス」で、自治体が特定の目的で支援を募るガバメントクラウドファンディングのページに「三鷹の森ジブリ美術館を応援してください!」と掲載し、1口5000円以上の寄付を呼び掛けた。
◆返礼品なしなのに…驚きの「ジブリ愛」
 返礼品はないが、掲載翌日の16日の午前中には目標額に設定した1000万円を達成。17日午後10時現在、2153人から約1700万円が寄せられた。
 サイトの運営会社「トラストバンク」の広報担当者は「災害支援以外では、この反響は異例。ジブリファンの愛の大きさを感じる」と驚く。
 ジブリ美術館は01年10月、スタジオジブリの世界観を体験できる施設として井の頭恩賜公園内にオープン。臨時休館が相次いだ20年度の営業日数は例年の3分の1の約100日だった。ゆったりと楽しんでもらうため完全予約制で入館者を1日2400人に限ってきたところに、コロナ対策でさらに半数に抑えたため、影響が深刻化したとみられる。(花井勝規)

本記事では、三鷹市におけるふるさと納税の取組を紹介。

同市が設置する「三鷹市立アニメーション美術館」である「三鷹の森ジブリ美術館」では、「新型コロナウイルス感染拡大による臨時休館や入館者数の制限など」が原因で、「収入が激減し」、「現在、大幅な赤字経営」状況にあり「大規模修繕用の積立金を目的外で取り崩さねばならない事態」にあるなか、「ふるさと納税」を用いた「運営支援交付金の仕組み」*1を開始。

「目標金額」は「1,000万円」、「寄付募集期間」を2021年「7月15日」から2022年「1月31日」とし、「返礼品は設定」せず、「寄付金額」を「5,000円以上の金額」*2としたところ、本記事よると、開始「1日で目標の1000万円を突破」した模様。

同制度を通じた「財政リソース」「調達」*3の同取組。今後の推移は要観察。