千代田区が地図の復刻版 きょう、特別区発足75年(東京新聞2022年5月3日) 

 一九四七年五月三日施行の地方自治法に基づき、東京特別区が発足して三日で七十五年となるのに合わせ、千代田区がこの年に発行された区内の地図の復刻版=写真=を作った。終戦から日が浅く、現在の大手町がモータープール(駐車場)として使われるなど米軍による接収当時の状況が伝わる。

 当時の地図は神田神保町古書店「秦川(しんせん)堂書店」から「何かの役に立てば」と区が一点を譲り受け、区でコピーして復刻。今の日比谷駅(有楽町)近くに連合国軍の「最高司令部」と記され、建て替えられる九段会館九段南)の場所には「アーミイホール」(軍人会館)とある。
 「遠くない昔の地図に日本が占領下だったことを示す記載がある。平和の大切さを考えるきっかけになれば」と区担当者。二百部を希望者に贈る。昔風に和紙に印刷して裏に今の地図を載せている。応募者多数の場合は抽選。はがきかEメールで十六日必着で区広報広聴課に申し込む。問い合わせは同課=電03(5211)4172=へ。(井上靖史)

本記事では、千代田区における区政記念の取組を紹介。

同区では、「地方自治法により東京に特別区制が施かれて」「75年を迎え」他ことを受けて「神田古書店街の協力」のもと、同区が「誕生した1947年発行の地図を復刻版として制作」*1

地方自治法が新憲法公布と同時に施行され」「誕生」*2した特別区制度。今後の制度の推移も要観察。

*1:千代田区HP(区政: 広報 )「区政75周年記念マップを制作しました(プレゼントキャンペーン実施中)

*2:大杉覚「自治権「回復」と事務権限「拡張」をめぐる特別区の歩み」『都市問題』Vol.111,2020年6月、59頁

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