杉並区役所「ハラスメントゼロ」岸本区長が宣言(日本経済新聞2022年11月10日)

東京都杉並区の岸本聡子区長は、区役所内のハラスメント根絶に向け「ハラスメントゼロ宣言」を発表した。区役所内で実態把握のため実施した調査ではパワーハラスメントが目立ったという。改善がみられない場合は本人の人事評価や人事異動に反映するなど、具体的な取り組みを検討・実行する方針としている。

記者会見で岸本区長が発表した。区では8~9月、会計年度任用職員を含む全職員約6000人を対象にアンケートを実施。回答のあった約2700人のうちハラスメントを受けたことがあると回答した人が約400人に上った。岸本氏は「トップとしてしっかり宣言し、管理職にリーダーシップをとってもらいたい」と語った。

本記事では、杉並区におけるハラスメント対策の取組方針を紹介。

同区では、「2022年」「8月18日」から「9月22日」の間、同区の「常勤職員・再任用職員・会計年度任用職員」「2,701人」を対象に「職員アンケート」*1実施。

同調査の結果によると、「過去3年間にハラスメント行為」を「受けたことがある」職員が「411件」、「目撃したことがある」職員が「470件」*2であり、「受けたり見たりしたハラスメント行為の種類」では「セクシャル・ハラスメント」が「116件」、「パワー・ハラスメント」が「716件」、「妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント」が「16件」、「その他のハラスメント」が「96件」 *3と回答されている。

同区では、これらを踏まえて、「ハラスメントゼロに向けたスローガン」として「わたしは しない 見過ごさない」*4と宣言している。「階統制の悪しき権威性の現れ」*5とされるハラスメント。同宣言に基づく状況は要確認。