日本を代表する建築家、丹下健三(1913〜2005年)の生誕100周年を記念し、代表作である香川県庁東館(旧本館)で、県庁ガイドツアーが実施されている。このほか、回顧展やシンポジウムも企画され、丹下の作品を思う存分味わえる。
 開催中の「瀬戸内国際芸術祭2013」に合わせた催し。香川県庁東館は鉄筋コンクリート8階建てで、58年完成。水平と垂直を強調する日本建築を意識した初期の傑作として知られている。1階ロビーには、丹下を香川県庁に引き合わせた現代美術家猪熊弦一郎(02〜93年)の壁画「和敬静寂」(58年)も飾られるなど、県庁内には多くの美術作品が点在する。ガイドツアーは、9月23日まで毎日開催。平日は午前10時、土日祝日は午前10時と午後3時から。県職員がガイドを務め、約1時間かけて1階ロビーなどを案内する。定員は各20人。公式サイト(http://tange100.jp)から事前申し込みが必要。資料代500円。
 一方、香川県ミュージアム高松市玉藻町)でも、9月23日まで、回顧展「丹下健三 伝統と創造 瀬戸内から世界へ」を開催している。丹下の手がけた建造物の模型や図形など、丹下にまつわるものを中心に約500点を展示する。入場は午前9時〜午後8時(9月3日以降は午後5時)。9月2、9、17日は休館。一般1000円、高校生以下無料。
 また、8月17日午後1時から東館内にある県庁ホールで、香川県庁の建築にかかわった日大名誉教授、神谷宏治さんらがパネリストとして、建築当時のエピソードなどを語る。入場料1000円。18日午後1時から、アルファあなぶきホール高松市玉藻町)で開かれるシンポジウムでは、香川県庁にとどまらず、丹下作品全般を振り返る。入場料2000円。いずれも問い合わせは、県文化振興課(087・832・3785)。【鈴木理之】

本記事では,香川県における「庁舎ガイドツアー」の取組を紹介.同取組に関しては,「瀬戸内国際芸術祭2013」HPを参照*1
「木造の柱梁や軒下の垂木を連想させる繊細なディテール」から「古建築の現代的な解釈という独自の価値」*2も持つ同県庁舎.同県庁職員による「ガイドツアー」が「2013年7月20日(土)」から「9月23日(月・祝)」までの間,「平日」は「10:00」から,「土・日・祝」日は「10:00」と「15:00」から各「1時間」で開催.料金は「500円」,定員は「各20名」*3.なお,「8月17日(土)」と「8月18日(日)」の「10:00」からの回は「好評につき」,「定員数20名のところ40名までに拡大」*4するという.現在のところ,期間中は「残席有り」の様子.是非訪れてみたい.

*1:瀬戸内国際芸術祭2013HP(イベント)「高松|香川県庁舎ガイドツアー

*2:五十嵐太郎現代日本建築家列伝』(河出書房新社,2011年)26頁

現代日本建築家列伝---社会といかに関わってきたか (河出ブックス)

現代日本建築家列伝---社会といかに関わってきたか (河出ブックス)

*3:前掲注1・瀬戸内国際芸術祭2013(高松|香川県庁舎ガイドツアー)

*4:丹下健三生誕100周年プロジェクトHP(建築ツアーガイドと巡る建築ツアー香川県庁ガイドツアー)「香川県庁ガイドツアーエントリーフォーム]」